満足度★★★★
切れ味勝負なお芝居に自分も斬られた・・・
スペード回「見栄も強欲も不安の顕れ」を観賞。
ギャラリー(20畳ほどのビルの1フロア)内に、
観客席(折りたたみ椅子)に囲まれる形で仕切りもなく
真ん中にソファやテーブル、お酒のたぐいなどが用意されている。
そして、大学のゼミで一緒だったメンバー達が
同窓会としてレストランに集まり、
食事も終わってそれなりにお酒の回っている状況、
でスタート。
劇場型の舞台とはまた違う、同じ目の高さ、
同じ部屋の中でのお芝居に、
まるで「本当の同窓会」を、
見ているというより壁の花として自分も
参加しているかのような空気感。
そして・・・
「物語」としてのお芝居ではなく「同窓会」という演技、
そこから30分以上をかけて演じられるメンバー達の
(表面上の)大人としての自分たちの
「今」についての語り合いから、
一気に主題に迫る怒涛の流れ、
主人公(なのか?)の最後の締めに、
自分もズバッと斬られてしまった、という感覚でした。
ほんと「何を見せたいのか」というオチひとつで
勝負するタイプのある意味すごい空気感を持ったお芝居でした。