「そして誰もいなくなった」 -ゴドーを待つ十人のインディアン- 公演情報 劇団東京乾電池「「そして誰もいなくなった」 -ゴドーを待つ十人のインディアン-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    凄い論理
    頭の体操、面白かったです。

    ネタバレBOX

    冒頭での大きな箱を置く置かないのシーンは、如何にも不条理劇の体で面白くありませんでしたが、殺人事件が起こってから次第に面白くなりました。

    死ぬことによって、その後その人が成すべきことをしないという罪によって裁かれ、生前に死刑に処せられるという凄い論理には感服しました。

    例えば、頭痛を起こした女性がいるのに、その直前に死んでしまったため鎮痛剤を処方してあげることができなかった医者に対して、医者としての仕事が全うできなかった代償だと言って女性が頭痛になる前に犯人が医者を殺してしまうというようなことです。

    死んでしまい、自分の面倒を見てくれなくなった妻に対する恨みから発想した考え方だそうです。他にも、死ぬことで料理を提供しなくなった召使いに対して、料理を提供しないという職務怠慢を罪として殺してしまったりしていました。

    そしてその犯人も、本来存在しないと思われていた存在が、存在することを暗示したという罪によって、空から10トンのオモリか岩が落ちてきて下敷きになって死にました。普通の人間にできるような技ではありません。ゴドーは只者ではないことが分かりました。そして、誰もいなくなってしまいました。

    犯人が殺された振りをするところなど原作に忠実、舞台には木が一本もゴドーらしくて良かったのですが、舞台中央奥に壁があって舞台裏に使っていたのは少し残念でした。ゴドーの話だけではないので仕方ないとは思いますが、あくまでも下手や上手だけから出入りする一本道がゴドーのような気がします。

    体力的なこともあるのかなとも思いました。

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    2014/04/15 02:25

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