「そして誰もいなくなった」 -ゴドーを待つ十人のインディアン- 公演情報 「そして誰もいなくなった」 -ゴドーを待つ十人のインディアン-」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
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  • 満足度★★★★★

    くせになるのよ
    別役作品と劇団東京乾電池。これ好きです。ここでしか味わえないへんな空気。あの大きな本多劇場にあのセット。。。不条理。それだけでわけわかんなくて笑った。しかもこの作品ってお客さまによってつくられるんだなぁ、としみじみ感じたりして。観劇初めての方を何人か誘って行ったのですがみんな大変喜んで楽しんでくれました。

    ネタバレBOX

    たくさん観劇していると初心の心を忘れているものですね。面白かったら素直に主宰さんとか役者さんに感想言って握手求めたっていいのですよね。恥ずかしいけど。
  • 満足度★★★★

    凄い論理
    頭の体操、面白かったです。

    ネタバレBOX

    冒頭での大きな箱を置く置かないのシーンは、如何にも不条理劇の体で面白くありませんでしたが、殺人事件が起こってから次第に面白くなりました。

    死ぬことによって、その後その人が成すべきことをしないという罪によって裁かれ、生前に死刑に処せられるという凄い論理には感服しました。

    例えば、頭痛を起こした女性がいるのに、その直前に死んでしまったため鎮痛剤を処方してあげることができなかった医者に対して、医者としての仕事が全うできなかった代償だと言って女性が頭痛になる前に犯人が医者を殺してしまうというようなことです。

    死んでしまい、自分の面倒を見てくれなくなった妻に対する恨みから発想した考え方だそうです。他にも、死ぬことで料理を提供しなくなった召使いに対して、料理を提供しないという職務怠慢を罪として殺してしまったりしていました。

    そしてその犯人も、本来存在しないと思われていた存在が、存在することを暗示したという罪によって、空から10トンのオモリか岩が落ちてきて下敷きになって死にました。普通の人間にできるような技ではありません。ゴドーは只者ではないことが分かりました。そして、誰もいなくなってしまいました。

    犯人が殺された振りをするところなど原作に忠実、舞台には木が一本もゴドーらしくて良かったのですが、舞台中央奥に壁があって舞台裏に使っていたのは少し残念でした。ゴドーの話だけではないので仕方ないとは思いますが、あくまでも下手や上手だけから出入りする一本道がゴドーのような気がします。

    体力的なこともあるのかなとも思いました。
  • 満足度★★★

    歴史は感じさせられる
    歴史ある劇団も良いものだ。
    ということで、数年後には40周年になるというこちら初見です。

    台本自体も30年以上前の作品で感慨深い。

    さすがに古いと思ってしまう表現もあり。
    例えば冒頭の葉が落ちる表現は今ならばもっと良い見せ方がある気がする。

    勿論、昔の良さを求めるのも良いと思う。
    そのままで良いと言ってくれるお客と共に歩むか、昔からの良さを残しつつ新しいものを取り入れるか、先ずその二択に迫られるのではないか。

    お客がもっと入って欲しいならば、後者の感覚がどうしても必要ではないかと自分なぞは思う。

    今風と言ってもほんの少しだけ、台本は同じで構わないと思うので、新参で観た者としてはそっち方面に向かってくれたら良いなと感じる。

  • 満足度★★★

    ・・・
    「ゴドーを待ちながら」を別役実流に変奏したような作品。

    不条理というか、一見バカバカしいやり取りをしているように見えながら、
    よく考えると、深い寓意が込められているようにも見える。
    その寓意も観る者によっていかようにも解釈もできる。
    もちろん、深読みをせずに、表面上のズレの可笑しさを単純に楽しむ観方もできる。

    ただ、演出の問題かわからないが、私には、芝居として面白いとは思えなかった。

    と言っても、私の席の周りの観客はよく笑っていたので、好み(評価)が別れる作品なのだと思う。

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