満足度★★★
何を表現したいの?
結局、事件の顛末がハッキリしない。それを狙っているのかも知れないが、どれも中途半端で、作者の意図も良く汲み取れなかった。何が実際に起こっているのか、ろだんが何者で何の為に、頭の軽い女、上條を使って手の込んだことをしたのか? その動機もハッキリしないし、中国での争議との関係もはっきりしない。ホントに遠藤が身を隠す必然性があったなら、会社がクビにするわけはないのだし、筋の通らないことが多過ぎて、論理的に追えない。個々のエピソード自体は、案外簡単で予測も容易いのだが、全体の流れの中での意味が不明な為、全体として作品が見えてこないのだ。すっきりしない後味の悪さばかりが残った。