満足度★★★★★
男女13人による怪異
数ある怪談話を1人ではなく複数人で語るという形態をとっていた。1人ずつひとつの話をしていくのではなく、ひとつの話を複数人で赤異本を持ちより、朗読し、語るのである。始めは語り手が混在する中 誰の声に焦点をあわせればいいか、誰を観ればいいかのか混乱してしまうと思ったが、そんな事はなく、すぐに世界に引き込んでくれた。私はそういう意図かは解らないが音の演出が巧みで13人が一体に感じてきた。視覚的情報が絞られ、闇の中、後ろから微かに照らす光で役者のシルエットだけが見える。お堂全体にいくつも存在する影がひとつになって何処からともなく私に語りかけてくる。ひとつひとつの影が時に具現化し、時に抽象的に現れる。
そこが印象的であり、怖く面白く感じた。
そこには文章だけでは伝えられない怪談や世界がしっかりあり、是非多くの方に見て、聴いて頂きたい朗読劇でした。
演出に少し触れていますがまだまだ実際に体感することによって新しい驚きがあると思うので
ネタバレ欄ではなくこちらに投稿させて頂きます。