満足度★★★★
「FRIEND~踊る戯曲~」
「レベルが高い」
なるほどな~、と思った。
生音を使う、ということ。
意外とこれで舞台の上のリズムは天と地ほど違ったりする。
ミュージシャンでなくても生で音を出すと言うことはそれほど重要。
特に不条理劇なんかでは物語のガチャガチャ感を上手く観客に伝えやすいと思う。
自分は初演を観てないのだけど、初演を観た人には短いと感じたのか。
自分は初演を観てなかったので、逆にちょっと長いと思った(苦笑
上演時間59分だったけど、45分くらいが適当かな・・と体内時計で換算。
コンクールなのだから一つ一つのシークエンスをもっと短くしてカットアップしていった方が自分は好みかな・・。
一つ一つ数を数えるにしても、1の次もう8に飛ぶくらい贅沢に切り刻んで良いと思う。
審査員が満足している?みたいのが自分にはちょっと意外。
カラフルではあるんだけど、
良いな、というパーツが飛び過ぎている印象。
「なんでなのかな?」と思ったら、アフタートークを聞いて分かった。
自分が良いな、と思うところは全ておそらく直前になって演出家が変えたところであったのだな。
鮮度が命と言うことか・・。
小さな舞台にとりわけ多くの役者。
最初からちょっと懸念はしていた。
この小さな舞台で役者が動き回るには緻密なチームワークが必要。
全ての役者はそれを完璧にやってのけた。
素晴らしい。
その中で、演出家かつ主演のスズキ氏が微妙な(動きの上での)アドリブ・直前に変更した演出トリックを加える。
自分が良いな、と思ったのは全部そうしたところだったように思う。
舞台の上にスズキ氏の世界が良く表れていたと思う。
それを良いと見るか、どうかだと思う。
自分の観たい舞台と言うのは、基本、舞台の上の役者が全て変人というもの。
変人が一人なら一人で良いし、100人なら100人出てたって良いと思う。
舞台の上の人の数だけ色があると言うのが理想。
そういう観点からすると、舞台上にスズキ氏の色が大きすぎると言うのが、ちょっと不満かという気もした。
そうした面で光ってる部分をピックアップして音楽にのせてつなぎ合わせるなら、審査員に見せるなら45分もあれば十分だったのではないかと自分は勝手にカウントしてみた。
観客として、ファンとして音楽を楽しみながら観るなら2時間でも良いと思うけど。
今回はカナリアなPityman、大竹野戯曲の♨ドラゴン、ジャンプ好きには見逃せない?男道ミサイルと結構アクの強いのが集まってるだけに、その中ではちょっと色薄め?
柏木氏がもうちょい出張ってくれば・・という気はしたんだけど(苦笑