あひる月13 公演情報 福島県立いわき総合高等学校「あひる月13」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    地方発
    今週はエレファントムーンと言い、地方を舞台にした作品に秀作が多い気が・・。

    ネタバレBOX

    感性が瑞々しいだけに余計ちょっと気になってしまうことがある。

    自分がこの現状をどうとらえてきたか。

    これから入ってくる後輩たちに何を残せるか。

    これらの視点がちょっと足りない気がした。

    たとえば、この40人の役者の出るクラス、設定の都合上なのかもしれないが
    3年間クラス替えなしだから、入学式の日にちょっと太ってる
    (別に役者はそうではないように思ったが)だけであだ名をつけられて、
    それが3年間のいじられキャラとして定着する、とか。

    一学年200人以上生徒がいる中でこれはどうなんだろう。

    本人がどう思うかはともかくとして、
    3年間クラス替えなしだと、そんな風に最近のヒエラルキー好きのちびっ子たちは
    ヒエラルキーを定着させて3年間固定させてしまう。

    ランク下位になると高校デビュー、大学デビューに救いを求めるしかない。

    その結果、外から見ると
    「別に違いは全くないじゃん」
    というようにしか見えない微細な違いで
    勝手なランク分けをしてそれを絶対視してしまう。

    外部から見ると全く無意味だが、
    それをバイトなどほかの世界にまで範囲を広げてしまう。

    若い人の自殺につながるのは、
    そうした見えない網が広がることの息苦しさだと思う。

    「3年間クラス分けがないなんて、おかしいじゃないですか」という声が一つくらいあってもいい気がした。
    「そのお蔭で私たちは見せかけの仲良しごっこを演じることになる」

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    現実はどうか分からないが、
    見る側としてはクラス替えがあった方が物語に波が出来て
    面白い気がした。役者がいろんな役を演じる必要があるかもしれないが。
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    あと、いわきの周辺のいろんな地域から生徒が集まってるのに、
    自分たちの地元の話が親密にならないとまるでないように見えるのも?と思った。

    生徒同士が個人でやり取りするまで学校でそうしたことを学ぶ取り組みがなかったのかな、と思ったりした。

    せっかくいろんな地域から集まってきてるのに、
    お互いの生い立ちを知らないのは勿体無いと思う。

    後輩たちにはそうした視点・場があるともっと学生生活を楽しめる、ということを声を大にして叫んでもよかったのではないか。

    いろいろ思ったのだけれど、
    こういう学生の作る作品はえてして表現は洗練されて、
    時間というか感覚の強弱も付き、
    老衰した大人たちとは違う一秒の時間の長さを感じることができる反面、
    息苦しさのただ中にあるからなのか、
    声を大にして叫ぶことを忘れる傾向があるように思う。

    もう卒業ならいくら勝手に叫んだって退学にはならないんだろうから、
    好きなだけ、シナリオ通りじゃなく思いのたけを叫べばいいじゃないか、と思ったりもした。

    ちなみに自分の高校の卒業式には、
    この物語に出てくるいじられキャラの女性よりずっと太った友達が
    外車で体育館のまえに乗りつけていた(笑

    その後慶応に入ってだいぶこりたようだったが。

    この前上野毛でそんな芝居を観たばかりなだけにちょっとそこらへんが不満に思ったり。

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    2014/02/23 12:39

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