あひる月13 公演情報 あひる月13」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
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  • 満足度★★★★★

     
    今や昔の自分を語る行為で日常に登場人物の物語がどんどん積み重なっていく。時間がたつにつれ、舞台にいわきや学校の様子が立ちあがっていく。ある朝を切り取るだけなのに、少しずつ距離感が変わり、演じ方も変わっていく。当然生まれる当事者性に正面から向き合う姿に様々な物語が読み込んでいくことができた。

  • 満足度★★★

    灰色の土
    面白い。65分。

    ネタバレBOX

    いわき総合高校3年1組の生徒数名の心の内を吐露する作品。現役高校生が演じる高校生ということで生々しい温度があったせいか引き込まれた。

    女性がほとんどの中、そのうち東京に出るんだと決意している男子が、風景を写真に納めるシーン。どちらにも寄り切れない想いにハッとさせられる。大なり小なり人生の葛藤ってこんな感じかなと。

    パンフの出来がとても良い。開場時間載せてくれてたらなおよかった。
  • 満足度★★★★

    地方発
    今週はエレファントムーンと言い、地方を舞台にした作品に秀作が多い気が・・。

    ネタバレBOX

    感性が瑞々しいだけに余計ちょっと気になってしまうことがある。

    自分がこの現状をどうとらえてきたか。

    これから入ってくる後輩たちに何を残せるか。

    これらの視点がちょっと足りない気がした。

    たとえば、この40人の役者の出るクラス、設定の都合上なのかもしれないが
    3年間クラス替えなしだから、入学式の日にちょっと太ってる
    (別に役者はそうではないように思ったが)だけであだ名をつけられて、
    それが3年間のいじられキャラとして定着する、とか。

    一学年200人以上生徒がいる中でこれはどうなんだろう。

    本人がどう思うかはともかくとして、
    3年間クラス替えなしだと、そんな風に最近のヒエラルキー好きのちびっ子たちは
    ヒエラルキーを定着させて3年間固定させてしまう。

    ランク下位になると高校デビュー、大学デビューに救いを求めるしかない。

    その結果、外から見ると
    「別に違いは全くないじゃん」
    というようにしか見えない微細な違いで
    勝手なランク分けをしてそれを絶対視してしまう。

    外部から見ると全く無意味だが、
    それをバイトなどほかの世界にまで範囲を広げてしまう。

    若い人の自殺につながるのは、
    そうした見えない網が広がることの息苦しさだと思う。

    「3年間クラス分けがないなんて、おかしいじゃないですか」という声が一つくらいあってもいい気がした。
    「そのお蔭で私たちは見せかけの仲良しごっこを演じることになる」

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    現実はどうか分からないが、
    見る側としてはクラス替えがあった方が物語に波が出来て
    面白い気がした。役者がいろんな役を演じる必要があるかもしれないが。
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    あと、いわきの周辺のいろんな地域から生徒が集まってるのに、
    自分たちの地元の話が親密にならないとまるでないように見えるのも?と思った。

    生徒同士が個人でやり取りするまで学校でそうしたことを学ぶ取り組みがなかったのかな、と思ったりした。

    せっかくいろんな地域から集まってきてるのに、
    お互いの生い立ちを知らないのは勿体無いと思う。

    後輩たちにはそうした視点・場があるともっと学生生活を楽しめる、ということを声を大にして叫んでもよかったのではないか。

    いろいろ思ったのだけれど、
    こういう学生の作る作品はえてして表現は洗練されて、
    時間というか感覚の強弱も付き、
    老衰した大人たちとは違う一秒の時間の長さを感じることができる反面、
    息苦しさのただ中にあるからなのか、
    声を大にして叫ぶことを忘れる傾向があるように思う。

    もう卒業ならいくら勝手に叫んだって退学にはならないんだろうから、
    好きなだけ、シナリオ通りじゃなく思いのたけを叫べばいいじゃないか、と思ったりもした。

    ちなみに自分の高校の卒業式には、
    この物語に出てくるいじられキャラの女性よりずっと太った友達が
    外車で体育館のまえに乗りつけていた(笑

    その後慶応に入ってだいぶこりたようだったが。

    この前上野毛でそんな芝居を観たばかりなだけにちょっとそこらへんが不満に思ったり。
  • 満足度★★★★★

    トークも素晴らしかった。
    震災から約3年経った被災地の高校生の今。俳優がそれぞれに一人で立っているのが素晴らしい。媚びない、甘えない、威張らない、嘘をつかない。舞台に本物の人間の言葉があった。終演後のトークでも誇張のない事実が慎ましく並べられ、私も一人の人間として向き合えた。お芝居でもトークでも落涙。上演時間は約1時間5分。

    ネタバレBOX

    福島で同じ震災に遭った人同士が、思いを分かち合えない、そして分かり合えない。人間は忘却にあらがうことができない。それは福島の人も東京の人も一緒だということ。
    石井先生の言葉の重み。
  • 満足度★★★★★

    忘れ行くこと
    中学3年生の時に被災した生徒たちの3年後が舞台。覚えていたのに忘れていくことのイライラ…。変わる景色、感情…。家族・友情…。色んな想いを彼ら側から観ることができました。2年後彼らが二十歳になった時今回の公演をどう感じているのでしょうか。そんなことも気になりました。

    ネタバレBOX

    いわき高校演劇部約40名の生徒さんたちが王子小劇場の階段に沿って並びその前を通るのは気恥ずかしかったけどひとりひとりと挨拶できたと思う。みんなの笑顔「ごちそうさまでした!」

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