水と油でバシャバシャ! 公演情報 〒機巧ぽすと〒 (からくりぽすと)「水と油でバシャバシャ!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 言葉は発さずとも自分も参加している感覚
    team水を観劇。暗転なし約1時間15分。
    とある商社の新人研修の一環である討論会。

    討論をそのまま脚本としている。
    そしてそれがきちんと会話として成立している。
    役者各々の実力も勿論だが、更にやり込んだ感じがする。
    経過時間の割に、中身の濃い時間を過ごさせて頂いた。

    議論が白熱してくると感情も高ぶるのだろうが、叫ぶ(一部「喚く」)のがちょっと多い印象。
    皆よく声枯らさずに初日迎えましたね、レベル。
    キャラはそれぞれ作り込まれていて、被らずに確立している。
    それぞれ愛すべきキャラクター。

    終演後、役者が無言で一礼した後、少しだけ話の続き(討論後または後日談)があるというのは初めて観た。
    終演後にアンケートのお願いや役者との面会について、舞台上で語る団体が多い中、こちらは音声だけの案内で押し付けがましくなく、この案内方法も私は好感が持てた。

    ネタバレBOX

    討論の内容としては、「それって、結局個々人の価値観によるものなのでは?」というものが多く、その上そんな簡単に考えを変えられるものでもないので、答えは出ない。
    そしてその答えなき討論をさせる監視役の無茶振り。

    私は油原を支持する場面が多い。
    速水の言うことは、綺麗事に聞こえてしまう。
    宇野や油原も言うように、人間には感情がある訳で。
    そもそも何を悪とし、何を善とするかも個々人によって違うのだし。
    そして速水自体も劇中、そんな清廉潔白な行いばかりしている訳じゃないよね?
    「悪は悪、善は善」な人なら、水沢のスーツの袖で鼻かまない。あれだけ油原に「キモイ」と連呼しておいて「女にブスって言う!?」って、それはムシが良すぎる話だろう。

    宇野に関しては、もう少し工夫が必要かも。
    ヒートアップした討論をクールダウンさせる役割を意図しているのだろうが、話の流れも観客の気持ちも悪い意味でぶった切ってしまっている。
    あくまでも「私は」そう感じてしまった。

    監視役S・Hは討論の間、「寝てんの?」と思うほど。
    公平を期すための演出なのかも知れないが、ちょっと考えもの。

    宇野とS・Hのラストのやり取りは少々萎えた。ロープと練炭。
    宇野が自殺を考えていたことを明らかにする必要はあったのか。

    終演後の挨拶後、歩み寄りを見せる油原。
    この討論会で良い意味で一番変わったのは油原なのだろう。

    0

    2014/02/05 21:48

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大