水と油でバシャバシャ! 公演情報 水と油でバシャバシャ!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★★★

    無題992(14-031)
    14:00の回(よく晴れていますが残雪で歩きにくい)。13:30受付、開場。千葉さんが速水役の「油team」を観に来ました、2回目。客席右の壁に2月の出勤表があるのに気づきました。高橋、立岡、阪本、中田、夏木、速水、水沢、油原。出張予定などが書いてあり、中田からは新入社員らしく、本日(2/9)の予定は「新人研修討論会」、日曜なのに研修する商社(ウー)マン、2013/4入社だろうから、この時期に一人前の口をきくのもなんだかリアル。

    2回目なので考えが飛躍する。

    なぜこのような構造にし、特定個人(プライバシー)について語ることにしたのだろう。自分を守ろうとしている防壁を取り払うため?

    なぜ自社が置かれた環境、同業他社との比較、ビジネスの分析手法を駆使し中期計画をまとめる…研修ではないのだろう。

    人事の狙いは?

    前説にあるように「昔のこと」なのか「何か参考にする」ものなのか、ではなく、社会に生きるならいつも近くにあること。

    途中で挿入される水沢「建前の乱用」、油原「閉鎖的」、夏木「真面目すぎる」、速水「道徳心の欠如」がキャラクターの背景にあるようにも思える。

    この4人がこれから(個人として、チームとして)どう成長するのかを見てみたい気がする。

    やや押して14:11開演〜15:18終演。

    佐々木さんは2作目、千葉さんは実質1作目、また観に行くようにします。

    ネタバレBOX

    「S.H.」の存在と「宇野」の役割がもうひとつわからず。

    対立する2極とは異なる因子を配し、なりたての新入社員なら許される「議論のための議論」を避けるため?普通に考えると、社内研修を外部に開放することは考えにくいし、宇野がやろうとしていたことから考えるとカウンセリングのようにもみえる。

    議論の果てに得られたものは何だったのか、深い絆か底なしの溝か...終演の挨拶の後、油原がみせたものがその始まりなのでしょう。
  • 満足度★★★★★

    議論すべし
    水チームを拝見。
     テーマが面白い。対立する意見を出し合い、アウフヘーベンするか納得づくで妥協するか? というのは、普段日本人が余りやりたがらないことである。それを演劇の特徴である対話方式に則って作品化しているからである。

    ネタバレBOX

     商社の新入社員研修の最終関門で4人の有望新人が選ばれた。男2人、女2人である。この4人で対立する意見を出し合い、問題をアウフヘーベンして解決するか、其々が納得づくで妥協するかで終了する。終了して良いか否かの判断は、探偵のホームズ氏が判断する。各々、席について議論を開始するが、最初に選ばれた問題は、新入社員同士の人間関係で、ここには居ない或る新入社員を批判した油原に対して、言葉の用い方が、他人を傷つけるということについてで、如何にも現在の日本的である。物事の本質より、関係が円滑であることを望む。
     大手マスコミが扇動して来たことだが、例えば、問題を起こした責任者をキチンと批判しない。検察が追求しないことも、最高裁が判断しないことも、また、銀行、官僚、企業、政治屋、右翼政商、ヤクザなどがつるんで、悪事を働いていることも、曖昧化し、以て我らの収めた税を無駄に用い、私物化し、あまつさえ国際金融マフィアに持って行かれる。前にも書いたことであるが、原発を止めないのは、経済合理性でもなければ、エネルギー危機でもない。単にプルトニウム型原爆を潜在保有しておく為である。関わっている企業群と動燃・原燃との関係を見てみるがいい。また、経済的には、完全に破綻していることが、火を見るより明らかなことは、国民の誰もが気づいている。エネルギー危機についても、充分に足りていることは、全原発が止まってもエネルギーは供給されたことをみれば明らかである。混乱を招いたのは、寧ろ、計画停電の際、キチンとした情報を、利用者の誰にもわかるように、出さなかった東電にこそ、最も大きな責任があった、と言うべきである。
     NHK会長に近頃就任した籾井が問題発言を繰り返していること・政治的意見を出演者に対して強制すること等々に対し、自民党の責任ある立場の政治屋が、臆面も無く庇いだてすること、これらを問題化して即刻辞職させるべきなのは、マスメディアの良識として当然のことなのだが、そんなことも分からないらしい。
     いつもの如く、話が逸れたが、初手で、KY関係の議論をし、それから、性と倫理の問題など社会的な問題に入って行く所も良い。また、現実に自殺者の多いことの背景にある問題を浮かび上がらせて、観客に考えさせる趣向も気に入った。
     更に、新入社員のみならず、途中参加してくる中年の宇野が加わることによる4人への影響、影響を受けた4人から宇野が受ける反作用もとても良く描けていて楽しめた。
  • 満足度★★★★

    それぞれに、少しずつ
    同じ日に水と油の両チームの舞台を観劇しました。

    ほぼ内容は変わらないものの、演出の違いは水チームはあくまで真剣というか、真面目な雰囲気。油チームは少しだけコミカルかな?という印象でした。

    ホームズさん以外の登場人物は5人。そのうちの4人(男性2人・女性2人)の新入社員。それぞれ胸になにやら抱え込んでいる彼らが喧々諤々とやりあう中で、自分の意見が持てなかった一人のサラリーマンが、徐々に自分の意見を見い出し、更に彼の意見で4人の男女にも変化が…と言う感じのお話でした。

    アンケートで「自分は5人の中で誰に似ていると思いますか?」と聞かれて、水チームを見た時はあの人かな?と、一人を指定しましたが、油チームの公演を見た後に、それぞれの登場人物の少しずつに似ているところがあるかも知れない。と、考え直しました。

    考えが変わったのは私だけかも知れないけれど、両方のチームを見る事で、何かが変わるかも知れない、不思議だけど凄いお芝居だな。と思いました。

    あと、全く関係有りませんが。個人的にスーツ大好き人間なのでホームズさんを除いた全員がスーツ姿だったのは非常に私得でした。…すみません。

  • 満足度★★★★

    【Team油】観劇
    働き始めて数ヶ月にしては、新入社員離れしたバリバリの戦力を有しているように見受けられました。

    ネタバレBOX

    若者の恋愛観を通して、行き詰まった夫婦関係に風穴を開けるべく、考え方に刺激を与えようとするカウンセリングに参加して少し元気になったサラリーマンの話。

    毎年、疲れた中年サラリーマンを元気づけ、そして新入社員たちも意見を闘わせることによって仲間意識を高めているのでしょう。出社拒否になった山田も出勤できるようになるといいですね。

    熱いのは分かりますが、一応新入社員の討論会なんですから、そんなにがなり立てなくても良いのではないかと思いました。
  • 満足度★★★★★

    無題990(14-029)
    19:00の回(やや曇)。18:30受付、開場。此処は約1年ぶり、こちらは初めてですが、佐々木さんを「半神2013/12(@絵空箱)」で観たとき、観に行ってみようと思いました。

    初日、team水です。場内案内はtem油のみなさん。舞台手前にホワイトボード「第38期新入社員研修討論会」、いままで検討されたことが描かれているようです。ボードの後方、左右にテーブルと椅子、グレーのタイルカーペット、ここは会議室。

    19:03この場に似つかわしくない男が登場し自己紹介&前説、開演~20:12終演。対立(水と油)した意見をどうするのか...議(感情)論が交わされる...。「ナイゲン」も高校生活最後の文化祭が開催されるかどうか、生徒による議論のお話でしたが、こちらはお互い触れれば切れるほど鋭利な言葉の応酬。だれもが少しずつ持っている一面を巧くキャラクターに反映させ、「感情」に任せた場面や自身の内実に触れられた痛みを現す場面などがきめ細かく織り込まれていたように感じました。

    現実にどうであるのかは、それこそ観る人それぞれ。長く会社人間をやっているといろいろありました。自分の内にも「そうだ」「いやこっちだろう」と揺れ動くものを感じました。

    佐々木さんは、もちろん「半神」とは違った印象、素直で誠実なキャラクターなんだと思います。

    team油の千葉さん、なーんと東京ハンバーグ「口紅を初めてさした夏」にでていらした方。なので、日曜日、もう一回観に行きますね。

  • 圧倒される勢いとエネルギー
    決して長くはないが、かなり集中して観ていることを求められた。白熱する議論から溢れ出すエネルギーに圧倒されたが、それでも観ている側を置いていくことのない話の展開。濃厚な時間が過ごせた。

  • 言葉は発さずとも自分も参加している感覚
    team水を観劇。暗転なし約1時間15分。
    とある商社の新人研修の一環である討論会。

    討論をそのまま脚本としている。
    そしてそれがきちんと会話として成立している。
    役者各々の実力も勿論だが、更にやり込んだ感じがする。
    経過時間の割に、中身の濃い時間を過ごさせて頂いた。

    議論が白熱してくると感情も高ぶるのだろうが、叫ぶ(一部「喚く」)のがちょっと多い印象。
    皆よく声枯らさずに初日迎えましたね、レベル。
    キャラはそれぞれ作り込まれていて、被らずに確立している。
    それぞれ愛すべきキャラクター。

    終演後、役者が無言で一礼した後、少しだけ話の続き(討論後または後日談)があるというのは初めて観た。
    終演後にアンケートのお願いや役者との面会について、舞台上で語る団体が多い中、こちらは音声だけの案内で押し付けがましくなく、この案内方法も私は好感が持てた。

    ネタバレBOX

    討論の内容としては、「それって、結局個々人の価値観によるものなのでは?」というものが多く、その上そんな簡単に考えを変えられるものでもないので、答えは出ない。
    そしてその答えなき討論をさせる監視役の無茶振り。

    私は油原を支持する場面が多い。
    速水の言うことは、綺麗事に聞こえてしまう。
    宇野や油原も言うように、人間には感情がある訳で。
    そもそも何を悪とし、何を善とするかも個々人によって違うのだし。
    そして速水自体も劇中、そんな清廉潔白な行いばかりしている訳じゃないよね?
    「悪は悪、善は善」な人なら、水沢のスーツの袖で鼻かまない。あれだけ油原に「キモイ」と連呼しておいて「女にブスって言う!?」って、それはムシが良すぎる話だろう。

    宇野に関しては、もう少し工夫が必要かも。
    ヒートアップした討論をクールダウンさせる役割を意図しているのだろうが、話の流れも観客の気持ちも悪い意味でぶった切ってしまっている。
    あくまでも「私は」そう感じてしまった。

    監視役S・Hは討論の間、「寝てんの?」と思うほど。
    公平を期すための演出なのかも知れないが、ちょっと考えもの。

    宇野とS・Hのラストのやり取りは少々萎えた。ロープと練炭。
    宇野が自殺を考えていたことを明らかにする必要はあったのか。

    終演後の挨拶後、歩み寄りを見せる油原。
    この討論会で良い意味で一番変わったのは油原なのだろう。

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