砂の楽園 公演情報 遊園地再生事業団「砂の楽園」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    無意味の向うに美が立ち上がる
     ラジカルガジベリビンバシステム『亜熱帯の人』の一挿話を原形とする“砂漠監視隊”シリーズは、砂漠の監視という閑職に就かされた者たちが暇にあかして間抜けなことをし続けるお話で、エッセイなどで“人間の間抜けな側面”に光を当て続けてきた宮沢章夫という作家の資質が遺憾なく発揮された、その代表作と言っても過言ではない作品群。ナンセンスでバカバカしいだけでなく、本物の砂を用いて表現された「砂漠」で男たちが無為な行為に興じる様には頽廃的な美しさがあって、その“美”にもいたく惹かれたことを覚えている。
     本作『砂の楽園』では、役者として出演した小玉和文がラストシーンでトランペットを演奏。朗々としていながらどこかもの哀しいその調べと、優雅に、泰然とペットを吹き鳴らす小玉さんの雄姿はいまだ忘れがたい。

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    2013/10/30 01:01

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