中野の処女がイクッ 公演情報 月刊「根本宗子」「中野の処女がイクッ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    事件は現場で起きてるんじゃない、控室で起きてるんだ!
    すばらしい。


    恐るべし、ネモシュー。

    ネタバレBOX

    「今、出来る、精一杯」につづき今回も控室が舞台である。
    女性の恐さであるとかネモシューの女性を見る目の冷徹さなどに震えながら、いつもの安定のネモシュー劇場ね、と思って観ていたらとんでもないところに連れてかれた!

    突如として観客に形而上学的問題を突き付ける手際の鮮やかさはどうだ!
    人の〈正しさ〉のうつろいを浮き彫りにする見事さよ!

    あまりのことに、目の前のシーンが喜劇なのか悲劇なのか、その境界が曖昧になる。

    大地震が描かれる場合、日常を崩壊させるものとして扱われることがほとんどだが、本作での描かれ方は、こういうアングルもあるのか!、と非常に感心した。

    あくまで生活者の視点や日常的感覚を喪わず、それに根差して紡がれたドラマに心を奪われた。

    人物(女性)の造形も他者の観察のみならず自分自身への深い省察が感じられた。

    あっ、思い返せば「今、出来る、精一杯」も人の〈正しさ〉の物語だったな。

    根本宗子、恐ろしい子。

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    2013/10/12 22:23

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