満足度★★★★★
笑って、泣いて、実は弩シリアスで。
観劇前、「事前情報シャットアウトで観劇派」の私としては、
キャスト順が中谷美紀、松岡昌宏、本がニール・サイモンと聞いて、
「勝手にこじゃれたコメディかなんかだろう」とタカをくくっていたのですが・・・
誠に申し訳ありません。
中谷美紀さんも美人ヒロイン役だろうと思っていたら、
確かにヒロインではあるけれど、これまでのイメージには全くなかった
常にハイテンションでアメリカのコメディにはまった演技に、参りました。
全くの別人になってる。(役者なら当然かもしれないが。)
笑えるし面白いし、そしてクライマックスが強烈。
それまでの演技あっての結末。
重いけれど、前向きではある。
確かに三谷作品にはない「引出し」で、この作品を選んだ目はさすがです。
草笛さんも難しいところを少ないセリフと出番で、実に的確に表現されて、
小林隆さんも滑稽なほどの弱さ、優しさがにじんで実に人間らしくて。
松岡さんは、いきがっているけれど妹や家族には優しい。
甥っ子の二人は子供の役だけれど、大人がやることで逆に説得力が出てくる。
この後、12月にもKAATで観る予定なので、今から楽しみです。