ゆる~い風刺ユーモア
今年5月に上演された前田司郎作・演出の『いやむしろわすれて草』が素晴らしかったので、五反田団としての公演も観たいと思い劇場へ向かった。
説明文などから、ゆるくすることが、生真面目になることや熱くなることへの批評になっている舞台なのだろうということは予想はできたが、そこにある批評性もゆるい。
今の世相を斜に見て、ちょっとした風刺をまぶして笑わせるというだけ。
それが社会を見る視点であると共に、「真面目に社会と向き合わなければならない」「熱くなければならない」とする表現の在り方をも相対化するものでもあるということなのだろうが、、、、
私には、単にスカしているだけにしか見えなかった。
こういうのが今は流行るのかなという感じ。
私にはゆるすぎて、まったく笑えなかった。
五反田団ならびに、前田司郎氏に関して詳しく知らないのだが、
『いやむしろわすれて草』のような真面目な作風と、
今作のような極めてゆるい作風と、両面あるのだろうか?
今作のようなスカした作風の方の芝居はもう見たくない。