満足度★★★★★
前観たのに
ちょっとブラッシュアップされていた。
初演?ぽい作品も捨てがたいが、安定感のあるダメっぷりが楽しめる今回のも捨てがたい。
「五反田肉祭り」・・正直、目黒区民としては目黒のさんま祭りの1万分の1も気にしてこなかった(中学生のころから古書の即売会でよく来る町ではあったけれど)のだけれど、これからは五反田を古書会館のある町ではなく、肉の町?として再認識するきっかけとなりそうだった。
ゆる~い風刺ユーモア
今年5月に上演された前田司郎作・演出の『いやむしろわすれて草』が素晴らしかったので、五反田団としての公演も観たいと思い劇場へ向かった。
説明文などから、ゆるくすることが、生真面目になることや熱くなることへの批評になっている舞台なのだろうということは予想はできたが、そこにある批評性もゆるい。
今の世相を斜に見て、ちょっとした風刺をまぶして笑わせるというだけ。
それが社会を見る視点であると共に、「真面目に社会と向き合わなければならない」「熱くなければならない」とする表現の在り方をも相対化するものでもあるということなのだろうが、、、、
私には、単にスカしているだけにしか見えなかった。
こういうのが今は流行るのかなという感じ。
私にはゆるすぎて、まったく笑えなかった。
五反田団ならびに、前田司郎氏に関して詳しく知らないのだが、
『いやむしろわすれて草』のような真面目な作風と、
今作のような極めてゆるい作風と、両面あるのだろうか?
今作のようなスカした作風の方の芝居はもう見たくない。
満足度★★★★★
お楽しみ会演劇の完成形
駄弁とドタバタから成る80分。
面白い。くだらなさが神がかっていた。
当パンによれば作・演出の前田司郎氏は「お楽しみ会の劇」をイメージして本作を作ったそうだが、まさしく“お楽しみ会演劇”の完成形を観た思い。それくらいしょうもなさが極まっていた。
震災報道と東京五輪をおちょくってるとしか思えない会名を持つ、ともに主婦が主宰する2つの慈善サークルの諍いが一応の話の軸。
諍いの中身もあまりに幼稚で噴飯ものなら、2つの会のネーミングも浅ましすぎて思わず失笑。
トホホな会名を知りたい方はぜひ劇場に足を運んでご確認下さい。
7人(8人?)の登場人物の中では、小さな体から温和な口調でぽんぽん毒を吐きまくる片方のサークルの長・望月さんがイチ押し!
いやはや、大満足の初五反田団でした。
ある役をハリボテに演(や)らせる確信犯的“お楽しみ会風演出”(バルブも小学生時代、出演者が足りない時にはこういう工夫をしたものだ)も◎。
バカバカしいのがお好きな人にはお薦めしますが、劇に笑い以外の何かを求める人には絶対お薦めできません。
なお、タイトルと内容はおそらく無関係。
三島賞受賞後もこんな劇を作っている前田司郎氏は本当に素晴らしい。