満足度★★★
優しい雰囲気の物語
団地の中にあるカフェに出入りする人達を描いた群像劇で、オーソドックスな脚本と演出で、目新しさや意外性は無いものの、優しく温かな雰囲気に引き込まれました。
「ニュータウン」という名を冠し、かっては賑やかだったものの住民の高齢化が進み、空き家も増加する団地を舞台に、子供が出来てしまった若いカップル、不妊がきっかけで関係が悪化する夫婦、登校拒否の息子に悩む母といった、どこにでもいそうな人々の話に、建て替え計画の話が絡み、喜びや悲しみがバランス良く描かれていました。
ありきたりな物語でしたが、役者達の落ち着いた演技が自然で、それぞれのキャラクターが魅力的に表現されていました。姉妹の微妙な関係がほぐれて行く描写が印象的でした。
団地という設定があまり活かされていない様に感じられ、勿体なく思いました。