relic(ご来場ありがとうございました!) 公演情報 613「relic(ご来場ありがとうございました!)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    考古学の深さ
     サッカー場建設とタイアップする形で、商業施設を建設する予定だった土地に古墳期前期の遺跡が見つかった。邪馬台国かも知れない、という期待を抱いて過疎の自治体は、マイナスのスパイラルから抜け出ようと必死である。

    ネタバレBOX

     偶々市総合政策課職員の神山と考古学者の柴田は、中学の同級生である。そこで、神山は柴田に発掘調査で遺跡の出土物発掘の鑑定、検証を依頼した。柴田は、熱心な研究者であるが、遺跡発掘に熱中するあまり、自らの職分に頓着しない傾向がある。発掘のアルバイトをしていた田口が、捏造事件を引き起こしかけるが、柴田はスタッフの注意にも拘わらず、掘り出された土器をチェックしておらず、大問題の危機が訪れる。犯人が直ぐに見付かり本人も犯行を認めた為、大事には至らなかったものの、大発見が、おじゃんになる可能性さえあったのだ。(この時点では、未だ、邪馬台国の可能性が残っていた)
     土地の譲渡を巡りオーナーに迷いが生じたり、遺跡は邪馬台国ではない、との確証がほぼ見えたり、と発掘内容的には、散々な結果に終わったが、考古学は、何も大きな価値のある出土物が出なかったことを地道に確認することも大切な仕事である、との認識に到達して幕。この哲学は中々に深い。

    0

    2013/06/24 22:46

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大