relic(ご来場ありがとうございました!) 公演情報 613「relic(ご来場ありがとうございました!)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    腹が立ってきた!
    立場立場でやるべきことがあります。

    ネタバレBOX

    作者の意図が柴多准教授の懲りないダメさ加減を表現するお芝居だとしたら大成功だったと思いますが、遺跡の発掘現場における柴多准教授を中心とした群像劇のようなものを意図していたと考えると、柴多の管理能力の無さ、発掘責任者としての自覚の無さ、そしてみんなから指摘された後もまだ続く責任者としての自覚の無さには腹が立って腹が立ってしょうがありませんでした。

    最初、発掘品捏造事件の話、まさに柴多が当事者の話かと思いました。そうしたら、あの捏造事件以降、土中で土器が見つかったら権限のある人が先ずその状況を確認することが徹底されたという会話があり、事件を踏まえた後の話だということが分かりました。

    だとしたら、なぜ柴多は一人で作業するかなあ。発掘責任者が疑惑を持たれちゃお終いでしょう。捏造だけではありません。盗むことだってあり得るのですから。

    刑事だって二人で行動するし、サラリーマンだって大事な交渉事には二人で出掛けたりするし、複数の立ち会いの下で証拠能力が高められるとか勘違いが防げるとかそういうことであって、能力がある人は一人でできるとかそういう問題では無いということが芝多には全く分かっていないのが不思議でした。

    ま、実際の現場では一人で作業することはあり得ないと思いますが。

    一所懸命やるのが偉いのではなく、発掘責任者、現場作業員、補助員、それぞれが立場立場の仕事をすることが大事なんですね。そして芝多の場合には夫としての立場もありました。立場が分かっていない芝多は発掘責任者失格、夫も失格、即退場を命じます!

    トルコの宗教遺跡の周りを発掘しても何も見つからなかったことで、集落ができてから宗教が発生したという従来の常識が覆り、採集狩猟時代に宗教が発生したものと考えられるというエピソードは含蓄のある話でした。

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    2013/06/23 02:29

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