アネクメネの雨 公演情報 地球割project「アネクメネの雨」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    罪と罰そして赤
    相変わらず役者の吐く言葉に魅せられます。
    高橋の書く本はこのセリフが魅力なんです。

    それから芸術性。
    舞台上で演じてる様子をそのまま額に入れたら完璧に絵になります。
    素晴らしいです。。


    今回のテーマは森です。

    そして血の赤、情熱の赤。


    公演中なのでネタバレBOXに。。

    ネタバレBOX


    太古の昔から人間は何も変わることなく歴史は繰り返される。
    今回の芝居はその何年もの長い間、死神がニンゲンの営みをずっとずっと見てきた物語なのです。。


    植民地となって支配されていた人間たちは独立しようと、戦争を始める。
    しかし、戦争は敗北し独立は失敗する。
    結果、戦争で物は無くなり物価は高騰し、街の人々は飢えて死んだり、悪行をはたらいて罪を重ねたりしていた。

    ワオンは敵から殺されたが死なない。
    死ねない死神となってニンゲンの多くの所業を見る事になる。

    自分を殺しにやってきた賞金稼ぎの輩から死ぬ間際に手紙を預かる。
    オクヒトとアキヒトの弟や姉宛の手紙だ。


    一方、散々悪行を重ねてきたアンジンはある女から「子供を助けて欲しい、子供の名前は・・」と哀願し言いかけた矢先、殺してしまう。
    だが、後悔したアンジンは赤ん坊売りの女のところに行って、たずねるが赤子の名前を知らなかったばかりに解らない。

    「ああ、あのとき赤ん坊の名前を聞いて置けば良かった。たった一度の人助けを失敗した。」と悔やむ。


    アンジンは赤子売りの女に手玉にとられ捕まって処刑されることになる。


    そんなアンジンに死神はオクヒトらから預かった手紙を渡す。
    「あなたはずっと育ち盛りだから・・・一粒残らず磨く・・走り回って残らず食べる・・愛しています幸せになってください・・辛い思いをしていませんように・・」
    手紙はぐちゃぐちゃで途切れ途切れに切れているが、その手紙を読んだアンジンは、「最後にたった一つの願いを聞いて欲しい。自分が死んだら村を孤児院に変えて欲しい。」と言い残す。。

    やがてアンジンのシカバネから一本の木が育ち幹が伸び葉が茂り、森となる。

    死神はその森を見守りながら彷徨い歩く。




    これは元はただの人間だった男の物語です。
    死神となって何年もの長い間、ニンゲンの営みをずっとずっと見てきた物語なのです。。



    本当の事を思いながら本当の事を隠したがるニンゲン。
    ニンゲンの内面を描写した内容で決して軽くないです。


    生きているのはこの世に用があるからではないでしょうか?
    というくだり。

    確かに「人はそれぞれ役割があってこの世に生かされています。」と聖書にありますが、



    まあ、ワタクシ的には生きてるだけで宜しいのです!(^0^)


    2

    2008/05/03 01:59

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  • はい、非常に素晴らしかったですよ。。
    高橋の作品は、常に奥が深いです。。
    若いけれど、戦争に関するテーマはよく題材として取り上げてますね。。

    それから、ニンゲンの鬱の部分やダークな部分を表現するのが得意ですね。
    そんでもって、お得意の布の演出。

    今回も森がつくられるまでの長い時間を想定させる芝居です。。
    言葉を感じて。。(^0^)

    はい、ご本人の為にもお世辞は必要ないですよ。
    忌憚のない意見を欲しがってるはずです。

    2008/05/04 01:06

    まだ観てないのでネタバレ読まずのコメント返しですが・・・。

    相変わらず素晴らしかったようですね・・、セリフも芸術性も・・・。

    明日観劇予定・・・。

    随分人気のようで入れない方もいらっしゃるようですので、少し早めに行った方がいいんでしょうね・・。

    観劇後、自分もレビューアップします

    2008/05/03 21:52

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