割れて砕けてキラキラ落ちる 公演情報 演劇企画ハッピー圏外「割れて砕けてキラキラ落ちる」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    もう一つの換骨奪胎
     オムニバス形式の3本立てだが、総てのストーリーを第3話で纏めてみせた。織り込まれた古典にはソフォクレス在り、シェイクスピア在りという如何にもこの劇団らしい内容なのだが、有名な科白やシーンを取り込むことに汲々とするより、次回は、古典の持つ構造を考察して取り込むという方が、大きな効果を持つように思う。

    ネタバレBOX

     つまり、古典が古典として生き残って来た原因を考察することによって、構造的な換骨奪胎を図るのである。こうすることによって、スケールの大きい、普遍性を具えたドラマツルギーが成立するのではあるまいか。
     その上で、今作で見せたような、照明の効果で死神と落ち武者を異界へ旅立たせたり、梅子一家が、落ち武者の末裔であることを苗字で示唆したりという細かな配慮を見せれば尚のこと作品が活き活きしたものになるのではないだろうか。演技では、皆、しっかりした役作りをしていたが、死神役の大串 潤也、落ち武者を演じた中川 敏伸、ザムザ祖師谷を演じた家紋 健太郎らが、特に気に入った。
     梅子を演じた彩島 りあなが、見せる立ち姿に、時に華を観たのは自分だけではあるまい。

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    2013/05/14 03:25

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