満足度★★★★★
歌謡の背後
歌謡ショーと演劇を用い、論理を基本とする演劇的な表現方法で抜け落ちがちなメンタリティーを掬い上げてみせた。こう書いてしまうと単純なことのように見えるかもしれないが、これは大変なことである。二つのまるでタイプの違う表現を掛け合わせて、今迄と異なる表現を提示するということは、目新しくは無いかも知れないが、それをこのように具体的に完成度の高い作品として提示することは別なことだと言って良い。頭だけでこれを言うことは誰でも出来よう。然し、頭と身体を用い更にそれを皆が体験している人生に落とし込んで、演劇という行為で提示しているのだ。これができる為には、日ごろのたゆまぬ訓練と何者をも拒まず見て行こうとする好奇心、それを作品化する程にキチンと見る観察力が要求される。而も、それが、変に衒学的であったり、わざとらしかったりすれば、質の良い観客はすぐそっぽを向いてしまうだろう。このように高いハードルを幾つ越えたのだろうか? 見事なできである。
2013/04/18 02:01
2013/04/15 15:48
いつもレベルの高い作品をありがとうございます。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いします。
ハンダラ 拝