サウンド・オブ・ミュージック 公演情報 劇団四季「サウンド・オブ・ミュージック」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    「すがのカノンさん,今日でますか?」
    劇団四季に行って来た。しばらくここには,顔を出していなかった。劇団四季の出演者は,複数キャストになっているようなことも多く,実際の出演者は,なんと開演一時間前に決まる。菅野花音が,今週出るらしい。いちかばちかで,土曜日にある二公演に賭けてみた。

    お昼の部では,菅野花音の名はない。で,夕方の方はどうだろう,受付の係員にたずねてみた。プレゼントくらいは,受け取ってくれた。四時間ほどして,窓口で再照会すると,うれしそうに「はいでます!」。やった!これで,劇団四季の「菅野花音」を観られる。

    『サウンド・オブ・ミュージック』は,トラップ大佐と七人の子どもの物語。そこに,修道院から,マリアが参戦。マリアの歌声で,子どもたちはみるみる明るくなっていく。その様子を見て,トラップ大佐自身も考えを変え始めた。

    当日,私は,「すがのカノンさん,今日でますか?」を何度口にしただろうか。出なかったら,「ハムレット」とか,「ライオンキング」でも観よう。でも,「ハムレット」はすでに完売だった。

    マルタ役の「のんたん」は,かっこ良かった。堂々とセンターで,歌い踊っていた。おお,すげぇ!劇団四季に出てるよ。(葵と楓のショー見ながら,はでに,アイスクリームを風に飛ばされていたようなことも思い出す。大丈夫かな失敗しないか,心配。)

    「エーデルワイス」で,祖国愛を唄った。スイスを本当に,聖なる永世中立国に仕立てているが,現実はもう少し複雑怪奇なんだとは思います。でも,そこが,ミュージカル。何度も,なぜか涙ぐんでいた。

    浅利慶太はいう,「僕らの生は無目的だし,どう生きても全ての行為は無償」。そして,「自分をつくることが,自分自身になること」。

    人生の現実とは,その根本に,対立的なドラマを内容する。演劇は、この人生の反映である。いついかなるときも,演劇は人間にとって,不可欠のよろこびだった。人間は,何もなすこともなく時に流され,やがて死ぬ。人は,劇場に,自分自身をいやしに来る。

    もし,演劇が,啓発行為なら,それは,教育等のことで十分できるはず。一同に集まって,生きるよろこび,歌う感動を確認しあうことが,大事なのだと。そこでは,必ず,自由があって欲しい。性格や,心理に重点を置くような演劇は好きではない。

    三田文学にかつて,浅利自身が書いたことからは,以上のようなことが要約できる。

    演劇が単に遊びに終わってはだめ。劇場を現実逃避の場にするな。演劇は見世物ではない。商業主義に毒されるな。俳優の生活を優先して,演劇の本質を失うことがないようにしたい。

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    2013/03/31 20:12

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