満足度★★★★
子どもたちがすごい!
この名作を映画でなく舞台で見るなら、注目はやはり、7人の子どもたちの歌や演技だ。歌や踊りが素人の目から見ると、もう、この子たちは天才ではないか、特に末娘役はまだ7歳!なのだが、そこはやはり、劇団四季の舞台。完成度の高さは期待を外さない。
四季劇場「秋」で今日が初日。2010年が四季の初演で、東京では今回が2年ぶり。
満足度★★★★★
涙が止まりませんでした
2年ぶり?に東京に帰ってきたサウンドオブミュージックを観てきました。
大佐と子役が変わっていました。
大佐役の深見さんが今まで観た大佐の中で一番好きかも知れません。
凛としたたたずまいに端正な顔立ちが大佐の雰囲気にぴったりです。
四季にありがちな極端な開口もほぼ気にならない貴重な俳優さんだと思います。
今回も泣くな~と予想はしていましたが、子供たちがマリアと一緒にドレミの歌を歌うところ(かなり序盤)からすでに涙腺が崩壊してしまいました。
子供の純粋な歌声ってなんで心に響くんでしょう。。。
ストーリーはほぼ誰でも知っていて目新しさはないですが、長年愛された作品だけあって安定感は抜群です。
劇中で流れる歌を聴くためだけでも観に行く価値のある公演だと思います。
あと登場人物がちょっとずつ映画と違った感じに描かれているのもおもしろいですね。
映画もまたみ直したくなりました。
どの年代でも楽しめるよい作品だと思います。
満足度★★★★★
「すがのカノンさん,今日でますか?」
劇団四季に行って来た。しばらくここには,顔を出していなかった。劇団四季の出演者は,複数キャストになっているようなことも多く,実際の出演者は,なんと開演一時間前に決まる。菅野花音が,今週出るらしい。いちかばちかで,土曜日にある二公演に賭けてみた。
お昼の部では,菅野花音の名はない。で,夕方の方はどうだろう,受付の係員にたずねてみた。プレゼントくらいは,受け取ってくれた。四時間ほどして,窓口で再照会すると,うれしそうに「はいでます!」。やった!これで,劇団四季の「菅野花音」を観られる。
『サウンド・オブ・ミュージック』は,トラップ大佐と七人の子どもの物語。そこに,修道院から,マリアが参戦。マリアの歌声で,子どもたちはみるみる明るくなっていく。その様子を見て,トラップ大佐自身も考えを変え始めた。
当日,私は,「すがのカノンさん,今日でますか?」を何度口にしただろうか。出なかったら,「ハムレット」とか,「ライオンキング」でも観よう。でも,「ハムレット」はすでに完売だった。
マルタ役の「のんたん」は,かっこ良かった。堂々とセンターで,歌い踊っていた。おお,すげぇ!劇団四季に出てるよ。(葵と楓のショー見ながら,はでに,アイスクリームを風に飛ばされていたようなことも思い出す。大丈夫かな失敗しないか,心配。)
「エーデルワイス」で,祖国愛を唄った。スイスを本当に,聖なる永世中立国に仕立てているが,現実はもう少し複雑怪奇なんだとは思います。でも,そこが,ミュージカル。何度も,なぜか涙ぐんでいた。
浅利慶太はいう,「僕らの生は無目的だし,どう生きても全ての行為は無償」。そして,「自分をつくることが,自分自身になること」。
人生の現実とは,その根本に,対立的なドラマを内容する。演劇は、この人生の反映である。いついかなるときも,演劇は人間にとって,不可欠のよろこびだった。人間は,何もなすこともなく時に流され,やがて死ぬ。人は,劇場に,自分自身をいやしに来る。
もし,演劇が,啓発行為なら,それは,教育等のことで十分できるはず。一同に集まって,生きるよろこび,歌う感動を確認しあうことが,大事なのだと。そこでは,必ず,自由があって欲しい。性格や,心理に重点を置くような演劇は好きではない。
三田文学にかつて,浅利自身が書いたことからは,以上のようなことが要約できる。
演劇が単に遊びに終わってはだめ。劇場を現実逃避の場にするな。演劇は見世物ではない。商業主義に毒されるな。俳優の生活を優先して,演劇の本質を失うことがないようにしたい。