『                        』 公演情報 荒川チョモランマ「『 』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ファンタジーでした。
    すごく若いって思った。幼いと思えるほど若い。でもそれが魅力ですよね。

    ネタバレBOX


    最初のシーン。暗いなか、男が懐中電灯を持って登場。舞台をわざわざ一周してから、台詞を言い始める。

    そんときのぼくの心のなかの言葉。
    「おいおいおい、登場したらすぐに台詞を吐きゃいいんだよ。わざわざ一周する必要なんざ、ねえだろう」
    でもこれは後で、男が好きな女性と追いかけっこするシーンの伏線だったんだよね。ぼくが間違ってました。すんません。
    それから、最後にも爺さんになった男が、空想のなかの好きな女性と追いかけっこするんだよね。

    いや、それでもやっぱり最初の『わざわざ舞台一周』は必要ないような気がするな。冗長だと思うな。細かいことだけど。


    違和感があったのはそこじゃなくて。
    最初に登場して、「これからぼくの知ってるすべてを話します」と言っていた男は、幾つだったんだろうってこと。まだ若かったはず。少なくとも老人ではなかったはず。
    ところが、最後のシーンでは男は老いていて、好きというわけではなかったもうひとりの幼馴染みと結婚している。
    最初に登場した男は、幾つだったの?
    「これからぼくの知ってるすべてを話します」って、未来の老後のときのことまで知ってたの?

    最初の男は老人にすべきだったのでは。

    それに時間を前後させる必要性はあったんだろうか。エピソードを子供のときから大人になるまで順番に語っていけばいいだけだったのでは。


    上演が始まってすぐに思ったこと。
    「ああ、これは。途中で眠くなってしまうパターンかも。眠いの我慢するのやだな~」
    (最初に一周するのが、よっぽど冗長に思えたんでしょうね、てへへ)

    ところが、不思議と眠くならなかった。不思議って言っちゃ悪いね。でもそうはならなかったのは、役者の面白さであり、演出のいろいろな工夫があったからなんだろうなあと。飽きさせない工夫があった、と思う。後ろの席に座ってたら、ほんのり雪が降ってきたりしてたし。なんかすっごい微妙~って思った。気づかない人も一杯いたろうな。


    「隣の国では戦争をしているらしい。でもぼくには関係ない」
    新聞を破って捨てる男。
    でもヨシタケ(だっけ?)がチリにいて、そのとき大地震が起こったと聞かされると、破った新聞をつなぎ合わせて読もうとする。
    ああ、なんかすごくいいシーンだったなあ。
    でもそのへんのイメージをもっと掘り下げたり、広げたりできたらよかったのになあとも。欲張りですが。


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    2013/03/12 10:00

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