点滅、発光体、フリー 公演情報 バストリオ「点滅、発光体、フリー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    感覚を掬い上げる技術
    あさ紡がれる時間には肌理というか肌触りを感じることができたし、
    それが、観る側にも置かれていきました。
    感覚を掬い上げる技術には長けた作り手なのだと思う。

    ただ、感覚が研がれていくなかで。
    作品としての足取りが、
    ややあやふやになってしまったような気もしました。

    ネタバレBOX

    おもしろい空間で、
    広くもタイトにも感じるようなところがあって。

    その思いの要素というかパーツを掬い上げるような冒頭と、
    次第に解けていく時間はうまく紡がれていたように思います。

    体の内から細微に描き出されるがごとき映像にしても、
    身体でよしんば強く描くものにしても、
    そこから、観る側を共振させるようなニュアンスが
    しなやかにはぐくまれていて。
    ひとつの感覚や刹那を描く技量を感じた。

    ただ、それらが束ねられると、
    観る側の感覚として、
    なにか、フォーカスが定まらなくなるというか、
    その切っ先を感じながら舞台を追うことがなくなるというか・・・。

    中盤以降も、舞台に観る側を舞台の表現に繋ぎとめる力はあるのですが、
    そこから受け取るものが
    冒頭の印象にくらべて、やや冗長でくすんでいるようにも感じられて。
    で、一方、作り手がその冗長な感覚を含めたものを描いているとすれば、
    観る側として、いまひとつ、受け取ることができなかったようにも思う。

    いろんな、刹那に惹き付けられつつ、
    でも、作品全体を返ったとき、
    作り手の描いたものの内側にまでしっかりと入り込めて居ない気がして
    極めて個人的に悔しい感覚ものこりました。、

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    2013/02/13 15:35

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