桜 公演情報 温泉ドラゴン「」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    満開
    面白い。

    ネタバレBOX

    若干32歳で地元の町長に就いた陽一郎(阪本篤)と精神科医?の話。
    桜が咲くとキレイだという山にある桜の木の下で女が殺され、その犯人が陽一郎だという。そして陽一郎は、桜の木の下には鬼がいたという…。

    小学校卒業時、仲間の悪ガキらと桜の近くの秘密基地で一夜を過ごす陽一郎は、桜の木の下で男とSEXしている母(桜井昭子)を目撃し、母や男、友人もろとも山を焼いてしまう。その後、東京大学入学前に出会ったさくら(牛水里美)に筆おろししてもらい、大蔵省エリートの道を捨て、町長になり、さくらと付き合うも、桜の下でさくらを絞め殺す…。
    陽一郎の告白再現という形で、火事で死んだハズの友人や母が登場し、現実逃避な陽一郎の精神性を表していく。そして、その事実を受け止めた陽一郎は、ラストシーンでさくら殺害のシーンを供述するという体裁かな。

    母と陽一郎の偏愛シーンは地味な描写ながらも、なかなか重要。母が売春(か単純に青姦)していたという事実と母を殺したという事実に反して、母に甘える自分とそれを受け入れてくれる母を描く陽一郎。実際の関係性は描かれないからこそ、実際のとこが恐ろしく思える。

    さくらは、父が死んだせいで親戚宅に預けられるが、結局父と過ごした家に戻り高校へ通う。親切にしてくれてた米屋とかが次第に性的関係を求めるようになり、「公衆便所」として生計をたてる。父は火事で死んだということで、陽一郎と妙な繋がりがあり、人生を諦め幸せに恐怖する中、陽一郎からの告白に身を委ねるが、実家で一人母に話をする陽一郎に困惑する。
    陽一郎がさくらとSEXした後、殺すといういきさつはしっかりとは描かれない。鬼に見えた母の話をするにつけ、さくらが鬼に見えたのか。さくらはさくらで、さくらの父や陽一郎の母の最期を訊いて人生を本当に諦めたのかしら。

    そもそもさくらの遍歴も陽一郎の虚像って箇所もあるだろうし、なかなか想像心をつついてくれる。

    骨子は面白いし、好み。
    ちんこの話も嫌じゃないけど、母やさくらの描写とか、絞殺シーンに集約するようなシーンをその分増やして欲しかった。

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    2013/02/09 19:20

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