15みうっちMade 公演情報 Mrs.fictions「15みうっちMade」の観てきた!クチコミとコメント

  • 男にうまれたおはなしたち。
    切なさと温かさに包まれた劇場。

    個人的には一本目とラストの作品がツボでした。

    全編通して、男子たる男子な自分達と女性への届かぬ尊敬の念のようなものを勝手に感じました。

    一応ネタバレBOXに書きます!!!!!!!!

    ネタバレBOX

    「とりあえず先は見えない」
    全裸は全裸だけど笑、それ以前に会話のやり取りがとてもツボ。
    ワンピースの時間の進みと自分達の時間の進み、
    詩人が色紙に書く言葉と実際会話で口にする言葉、
    現実とのギャップの中たらたら荷造りする気怠さ、心に抱えるかすかな物憂げさを
    真っ暗で全裸になり突っぱねてやろうというやけくそ根性がバカ素敵で切ない。


    「秋にまたない」
    ピザの切り分けがせつない。
    ずっとずっとの足踏みに疲れたり冷やしたり苛立ったり、それが一人だったりみんな一緒にだったり、思い込みだったり。
    旅立つことの勇気みたいなものを貰ったり、貰わなかったり、なんだかそんな半端さがやさしい。


    「だらしなく人生は確かに続く」
    終わることのできない人々、神様のイタズラなクリスマス臭溢れる感じ。
    死にたくなる現状も自分が決めた訳じゃないし、実際死ねるかどうかも自分が決められる訳じゃない。
    四つの世界が同時に舞台に立ち上がっていることで、お客や作家が神様になったかのような視点。そんな感覚で一挙に見渡せて、自分達の行きている世界も一瞬引いて見られるような現象に陥る。そういう、共通項のシンクロニシティでの現実全体の捉え方もありうるなっていう。


    「うちの屋根がでかい鳥に持ってかれた。」
    すてきすてき。屋根を鳥が持ってくって少女感としかもそれがウソって少女感。
    その少女感に踊らされる人々のドタバタ感が楽し可愛い。
    心踊らされることの楽しさ、踊る踊る。
    ファンタジックな世界とみそぼらしい感情による体のドタバタ、全て少女に踊らされてると思うと、その偉大さにきゅん。


    「男達だけで踊ろうぜ」
    地獄甲子園のような画太郎チックな劇画調。
    みんな下を向いているのが、最初は漢らしくギャグっぽいのがどんどん哀しく見えて来る。
    このお話も少女が偉大できゅん。
    試合に注ぎ込む人生。人生なんて大きなもんは実感として捉えられないし我慢出来なくなるけど、いまはこの小さな世界に自分の全てを叩き込もうと、それはこの舞台という小さな世界に人生の一片を叩き込む演劇と同じだなって、ストーリーと現実がいままさに同時進行で起きているな、と思った。


    「ミセスフィクションズのメリークリスマス(仮)」
    笑えたしすきな世界すきな言葉選び。みうっちMadeのトリにふさわしきみうっち逆転コント。
    小劇場に対する皮肉や想いもあるのかな(?)
    僕も全てを貴族で飾って生きたい。気品溢れる人生を歩みたいもの。死ぬ時はこんなつもりに人生書き換えよう。

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    2012/12/18 03:09

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