15みうっちMade 公演情報 Mrs.fictions「15みうっちMade」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    fictions
    チケットプレゼントにて鑑賞。面白い。

    ネタバレBOX

    「とりあえず先は見えない」
    30前後くらいの男5人が、引越し準備をしている変哲もない会話劇。急に終わったかと思えば、同じ劇を暗闇の中、全裸でやるという。
    人生の未来が全く見えない男らのどこか冴えない雰囲気に、「暗闇」「全裸」のエッセンスを注入すると不思議なことに面白さが4倍増しに。着衣verの際のセリフが全裸verで活きてくるあたり、なかなか出来た作品。セリフ的に視界は明るくなるというか。
    確かに、デジカメじゃなく使い捨てカメラで写真とんないとダメだなと。

    「秋にまたない」
    仲のいい4人組の中の女性が突如としていなくなり、残された手紙には○月×日に帰ってくるとの文字が。男3人は、希望のような諦めのような心でその日一日を不毛に過ごす…。
    結構好き。姿を現さない女性に惹かれ続ける男の性というか、なにしてんだかって空気がいい。悲観的なくせに希望を捨ててないってね。湿ってるいい作品。あと、ラスト女が来たっぽい話のシメも。そこでトモ(津和野諒)がニヤってするのも。

    「だらしなく人生は確かに続く」
    人を殺しに行く男とその妻っぽい女性。駆け落ちして服毒自殺する教師と女生徒。木炭自殺を図る冴えない男3人と、失恋で首吊り自殺する女…。
    みな、死ねず殺せず、生きていく。シンプルな作品だけど、BGMも手伝って、気持ちが楽になるよう。失恋女(木村ゆう子)の能天気な歌い方が特にいい。人間、一人はよくないってことかな。誰かがいないと。

    「うちの屋根がでかい鳥に持っていかれた。」
    遠藤みちる(関原あさこ)に告白したい真田の葛藤を、4人の真田で描く…。
    「屋根が鳥に持ってかれた」と悩むみちるは、家族崩壊の悩みを抱えていて、それを引き出した真田(中舘淳一郎)の想いがちょっと伝わってって話。4人の真田って変化球なとこと、真田の告白ってストレートなとこのメリハリがもうちょっと利いてるとなお良かった。

    「男達だけで踊ろうぜ」
    高校野球地区大会決勝の控え室。自分もベンチに入りたいと懇願するマネージャーの岬(湯口光穂)。ヤクザに支配された街で、先輩方に服従するメンバーらは、女を入れないのは伝統だと突っぱねる…。
    キャプテン(ひら凌一)が先輩方にボコボコにされながらも、甲子園出場を条件にマネージャーをベンチに入れることを約束していたことが判るというオチ。友情出演の面々のキャラが面白くて序盤は笑える。ヤクザな街に生まれた男の生き様ってとこで、もっと引き込んで欲しかった。いい作品と思うけども。

    「ミセスフィクションズのメリークリスマス(仮)」
    虚構な「ミセスフィクションズ」の楽屋と終演後を描く…。
    ブルジョアな三姉妹(受付・中嶋含めて四姉妹?)のブルジョアなセリフと感覚がウケる。受付やって蟹工船思い浮かべんなと。
    自己パロディの中に、想いみたいなのをすべり込ませる、ちょっと綺麗な舞台。実際、北川未来は、顔立ちがとても綺麗だった。

    4人の作演でつくられた作品群。どれも「味」があった。今後も、この集団のこのスタイルが続いているといいなと。

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    2012/12/14 00:14

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