あの山の稜線が崩れてゆく 公演情報 城山羊の会「あの山の稜線が崩れてゆく」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    多少ネタばれだが
    ネタばれが不可能な処が城山羊の会の面白さ。

    ネタバレBOX

    城山羊の会【あの山の稜線が崩れてゆく】を観劇。

    タイトルとチラシのデザインからは、全く内容を想像出来ないのは毎度の事。

    今作は家族の話。

    父、母、娘のある平和な家庭に、ある日突然、娘の本当の父親が刑務所から出所してきて、娘と妻を連れ去ってしまう話。そして残された父親は・・・・?

    話の筋を文章にしてしまうと妙に現実感溢れる芝居と感じてしまいそうなのだが、そのような訳ではないのが、この劇団の面白いところである。現代口語演劇の発展した形と言えば良いのか?平田オリザとはやや異なる演劇であるのは間違いない。
    今作の家族内でのいざこざ、父親の苦悩を、社会的道徳で生きていく人達の、本音と建前を混ぜ合わせていく会話劇のサジ加減が絶妙で、そこに笑いを取っていく手法が、違う形の現代口語演劇の応用とも思える。ただ決して笑いを取ろうと作っているのではなく、真面目に生きている人達の姿に感動して、つい笑ってしまうのである。

    兎に角、この劇団の面白さは、一度観るしかないと思われる。どうも文章で面白さを伝えるのが困難のようである。その理由は現代口語演劇だからともいえるのだが・・・・。
    今作で4本目の観劇だが、全て大当たりの劇団。
    かなりお勧め。

    平田オリザ・・・青年団を主催している作・演出家で、現代口語演劇を提唱している。

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    2012/12/07 16:26

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