音楽劇「ファンファーレ」 公演情報 音楽劇「ファンファーレ」音楽劇「ファンファーレ」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    素直に良いと思える渾身の作品
    「ファ」と「レ」しか歌えない少女、「ファーレ」の成長を描く物語―

    『わが星』『あゆみ』の柴幸男氏の、待望の新作は誰もが
    肩の力を抜いて楽しめるストレートな音楽劇。音楽に、
    柴作品では欠かせない「□□□」の三浦氏、振付に
    「モモンガ・コンプレックス」の白神氏を迎え、三者で、
    この二時間の心地良い物語を描き出します。

    柴作品特有の、音楽と動きのある見せ方、優しげな世界観は
    そのままに、より多くの人が楽しめる作品が生まれました。

    ネタバレBOX

    衣装が凄くポップで可愛らしく、ファッショナブルで、でもどこかで
    見たような…と思って確認してみたら、faifaiの人がデザインしていました。
    この舞台に完璧に映えてて、とにかくセンスがいいなぁ、と思いました。

    柴氏の過去の作品に見られた、物語のカットアップやリバースの
    手法は本作では息をひそめ、氏の作品を初めて見る人でもかなり
    楽しめると思う。

    逆に、氏の言葉遊びやヒップホップ、連想ゲーム的な台詞回しが
    好きな人は少し普通に感じるかも知れません。今回、結構みんなが
    普通に台詞を口にしていたのに驚いたくらいです。

    柴氏がいうには、「ファーレ」という女性の過去から今に至るまでの、
    文字通り成長の軌跡を描きたかったそうです。成長の中で、「ファ」と
    「レ」が歌えるようになるんじゃなくて、他の音を他の人が補完
    していく事で何かが生まれる。

    そうじゃないか、と思って、この『ファンファーレ』を造ったそうです。

    上記の「協働」に関する事は、劇場で配布している「ままごとの新聞」にも
    書いてあるんですけど、柴氏がとても良いことをいっています。曰く、
    自分ですべてをコントロールしたい欲求から、誰かと一緒に作品を
    作り上げていくことへと関心が移ってきたようで。

    今後の作品も、そのことを念頭において作られていくようで、
    早くも柴氏の次の展開が楽しみだったりします。

    話自体はシンプルなんですけど、絶対に堪能して欲しいのが、
    この舞台のテーマ曲になっている「うたえば」ですね。「音楽劇」と
    銘打たれているだけあって、歌が話の流れで大きな比重を占めます。

    この『ファンファーレ』は3幕から成っていますが、そのラスト3幕目の、
    本当に良い場面で「うたえば」が鳴り響くので、心を打ちます。会場では
    泣いてる人もいましたが、すごくよく分かります。
    私も結構涙腺まずかったです…。

    「うたえば」(※実際には、もう少しいじられていますが)
    http://soundcloud.com/musical_fanfare/0903-1

    最後に。やっぱり坂本美雨氏(実際の舞台にも出演!!)の声は素敵だな!

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    2012/10/13 23:25

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