満足度★★★
丁寧な作り
『人形の家』観るのは、いつぶりだろう。
前に観たのはたしか現代っぽく演出されたやつ。
外国のカンパニーで、ノーラがバイオハザードのジル・バレンタインのコスプレしてたのが印象的。
今さらですが、『人形の家』って面白い戯曲だなー。
すごい劇的な場面が沢山あるし、人間が、面白いくらいに変化していく。
このカオス!演劇観てるぜー!って感じでワクワクする。
嘘を抱えてる共同体に、真実を明らかにしようとする人がやってきて真実を突きつけ、
カタルシス、崩壊・再生、
みたいな流れが美しい。
ギリシャ悲劇か、と。
王道といえば王道だろうけど、やっぱ王道は面白く、そして美しい。
こういう作りの現代戯曲をもっと見たいわ。
ヘルメルが嘘つきを罵倒する際の台詞が、そのままノーラにかかってるとことか、すごい皮肉。
ドラマティックなアイロニー。
わくわくしますな。
「僕のヒバリちゃん」とか「僕のおしゃまさん」とかいうヘルメルの台詞は、
現代、そして日本ではもはや別の面白さも孕んでしまうけども。