人形の家 公演情報 人形の家」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★★

    丁寧な作り
    『人形の家』観るのは、いつぶりだろう。
    前に観たのはたしか現代っぽく演出されたやつ。
    外国のカンパニーで、ノーラがバイオハザードのジル・バレンタインのコスプレしてたのが印象的。

    今さらですが、『人形の家』って面白い戯曲だなー。

    すごい劇的な場面が沢山あるし、人間が、面白いくらいに変化していく。
    このカオス!演劇観てるぜー!って感じでワクワクする。

    嘘を抱えてる共同体に、真実を明らかにしようとする人がやってきて真実を突きつけ、
    カタルシス、崩壊・再生、
    みたいな流れが美しい。
    ギリシャ悲劇か、と。

    王道といえば王道だろうけど、やっぱ王道は面白く、そして美しい。
    こういう作りの現代戯曲をもっと見たいわ。

    ヘルメルが嘘つきを罵倒する際の台詞が、そのままノーラにかかってるとことか、すごい皮肉。
    ドラマティックなアイロニー。
    わくわくしますな。

    「僕のヒバリちゃん」とか「僕のおしゃまさん」とかいうヘルメルの台詞は、
    現代、そして日本ではもはや別の面白さも孕んでしまうけども。

    ネタバレBOX

    7月に『黄色い月/宮殿のモンスター』で共演させていただいた、劇団昴の石田博英さんがヘルメルを演じる。
    ヘルメルのクソ野郎ぶりが、豹変ぶりが、すごかった。

    クログスタ(=松橋登)の雰囲気は良かったものの、色々大事故が起きていたような…
    ゆする側が台詞飛ぶと、ノーラ(=井上薫)としてもどうしようもないからなぁ。
    だいぶ、リードしてはいたけど、ヒヤッとした空気感。

    しかし、外人の演出家って、
    幕の終わりとかにバッと照明変えて印象的な台詞をモノローグ的に言わせるのが好きなんすかね?
    去年観たNLTの『検察官』でも同じような手法を観ましたが。

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