【初ツアー公演終幕致しました!】都道府県パズル 公演情報 北京蝶々「【初ツアー公演終幕致しました!】都道府県パズル」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    それぞれの背景。
    【話の核心部分に関してはネタバレ欄に書きます】

    (作品自体の感想とは少しずれるかもしれないけど、観ながら思ったこと→)
    自分は大分県出身なのだけれど、なぜそこを出て関東(神奈川)に来たのか?ということを考え直してみると、
    ①住んでるところが(無縁社会ならぬ)超有縁社会で、どこどこの誰々が何してて~という噂話ばかりしているのが、本当に嫌だったから。
    ②好きなアーティストや演劇の公演で、東京での公演はするけど、それ以外での公演はしない。という場合が圧倒的に多く、地方から都心にいちいち出るには、時間、お金、体力等、膨大なエネルギーを費やすため。

    ネタバレBOX

    序盤から、福島県出身(という設定の)若い女性が、ひどくイライラしてて、「どうしてこの人はこんなにカリカリしているのだろう?この人の背景には何があるの?」と思いながら、観ていた。全ての登場人物の言い分の、それぞれに共感できた。ラスト近くで、あまりにもさらっと流れたけど、その若い女性は「私は婚約破棄されたんです…いや、その話はいいんですけどね…」と言っていた。震災後、福島県出身というだけで、婚約破棄されたらどんな気持ちだろう?とかってすごく考えた。それから夫婦が子をもうけるかどうか?は、それぞれの夫婦の自由だけど、もし震災が起こらず、婚約していた人と結婚して、子どもももうけた(かもしれない)と考えると、この世に生まれたかもしれないけど、生まれなかった命があるわけで、自分が今この世に存在しているのだって、戦争や飢饉とかありながらも、祖先が必至に生きて、子をもうけ、育ててきたから、今の自分の命に繋がってるわけで、あるいは、自由恋愛以前の日本社会で、身分の違いとか何かの差別で、結婚したい当人同士を周りが引き離したら、もう既にこの自分というのは存在しえないわけで、(作品では子をもうける予定だったかどうか、についての話は出ていないです。) そういうことを考えると、あまりにもさらっと話した「私、婚約破棄されて…」という台詞が少しの時間差で心に来て、ラストでガン泣きしてしまいました。(そこまでガン泣きしてたのは自分だけっぽかったけど)
    それから、「福島県」→「放射能」のイメージを拭うために、若い女性がラスト近くで、周りに訴えてる時、その女性から涙が落ちるのが、はっきりと見えました。それもまた心にきて、ガン泣き。
    公務員の労働組合に所属するめがねをかけた男性を完全に敵対視して、追い出してしまうのではなく「一緒に考えて下さい!!」という話の流れも、個人的にはすごくよかったと思います。

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    2012/09/06 09:25

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