満足度★★
No Collective鑑賞
『Concertos No.4』と題された、照明を消した美術館の展示室でのパフォーマンスで、1時間程度の間で特に大きなイベントも起こらない、アナーキーな作品でした。
エントランスで手に蓄光テープを貼られて、開演すると真っ暗になると蓄光テープがぼんやりと光り、ニュースのアナウンスを加工したような音が鳴り響く中、多数のパフォーマー達が音が出たり光ったりするオモチャを観客の服に付けて回り、ノイズや光が無秩序に沸き上がる焦点のない時間と空間が続きました。
クライマックスもないままにパフォーマーの誘導によってロビーに戻り、ロビーでも加工された音声が流れていました。
音と光の現象としては楽しめたものの、あまりにも取っ掛かりが無いため、コンセプト的な部分では面白さが伝わって来ませんでした。
暗闇の中で誰が出演者で誰が観客かが分からない状況におけるコミュニケーションの形成をテーマにしているのかもと思いましたが、出演者達だけで盛り上がっているように見えました(観客も交ざっていたのかもしれませんが)。
そのようなテーマではなかったとしても、もう少し受け取り方のヒントとなる仕掛けや構成を感じさせて欲しかったです。