満足度★★★★★
「文楽って何?」という私でも面白かった!観てよかった!
「文楽って何?」という私でも面白かった!観てよかった!
何もわからず、三谷さんだけを信じてチケットを買ったわけですが、大正解でした。
文楽の新作は、ほとんど無いらしいのですが、三谷さんのオリジナル書き下ろしの脚本は、
まるで落語の人情噺を観ているようで、笑って泣けて、それでいて、堅苦しくなく、
時折、時事ネタ、今の言葉(「逆ギレ」とか)をはさみながら、
しかし、文楽のセオリーだけは逸脱し過ぎず、砕けすぎずに創られているのは、素晴らしい。
文楽なんて本当に初めて観たのですが(そういう観客が多いと思う)、
三人がかりで操られる、その人形全体で演じられる見事な表情に驚かされながら、
本当に自然に人形の演技を見入ってしまいました。
前説では、「三谷さんの顔をした人形」が登場。
三谷さんの声の録音テープにあわせて、一人の方が操作しながら、
非常口案内の消灯とか、携帯電話の電源とか、いつもの注意事項を、
ギャグをはさみながら説明。
これで一気に客席は和んだという、細かな心遣い(というか、それも演出のうち)は、
さすがです。
(「三谷版 櫻の園」でも同様でしたね。)
物語は・・・
近松門左衛門の「曽根崎心中」が大ヒットし、世の中は一大「心中ブーム」。
(本当に、そうだったらしいです。)
その舞台となった森では、今日も心中志願のカップルが現れて、
「いざ、死なん」と短刀を振りかざす。
が、そのとき、一人のオヤジが止めに入ったのだが・・・。