「僕と彼の彼女達」 公演情報 セロリの会 「「僕と彼の彼女達」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    心優しき人たちに幸あれ!
    あるお土産屋さんの跡取り「謙介」その姉「真奈美」そして妹「この実」。
    3人には、「ショージ」という兄がいる。
    4人はある日、店で集まる予定だったが、「ショージ」が来ない。
    代わりに、女性がぞろぞろとやってきた、「ショージ」を探しに。

    「ショージ」の元妻「香」、香の前後でショージと付き合っていた「清子」、香と清子とショージの相談相手「竹子」。
    店にしょっちゅうやってくる若い女「佐藤」。
    そして、謙介と商売上の付き合いがある「西牟田」、店の職人「三千代」までショージと付き合っていたという。

    女たちは、自分がショージの彼女であると公言し、相手を牽制し始める。
    謙介達は、困ってしまうが、どういうわけか女たちに巻き込まれてしまう。

    でも、結局、ショージの居場所は、ある女性の家でいたことが発覚し・・・・

    ネタバレBOX

    ここのところ、ドラマとか映画で恋愛のドロドロしたものとか、見ていたので、ゲンナリする部分もあった。
    特に「佐藤」に関しては、理解不能で、同じ女性としても鬱陶しいなぁ・・・・と思った。
    逆に「西牟田」などは、今の自分を表しているかのようで、将来のこと、結婚のこと、仕事のことに悩む姿には大いに共感できた。
    最終的に、ショージは、竹子の家に居て、竹子と入籍するのだが、末期のガンで余名わずかとなっていた。

    女を引き寄せるような男「ショージ」に対して、特に何の感情もわかないが、彼が最後に「竹子」を選んだことは何となく理解できた。
    恋愛のドロドロしたものなんて、なに1つ経験のない私だが、少なくとも、「相手を思いやる」気持ちだけは重要だと気づかされた。

    最後に、やはりこの作品、謙介役の尾方さんが格好よかった。
    とても優しくて、でも不器用で、それでも一生懸命な謙介は爽やかな尾方さんだからこそハマリ役だったと思う。
    ラスト、謙介がみんなに怒鳴るシーンがあったが、「いい人」は常に、誰かのワガママや要望を聞き、受け止めていると思う。それがいっぱいいっぱいになって、どうしても耐えられなくなった時の姿と感じたが、仕事に行っても生活していても、どこにでもあるその風景が自分にとって胸が傷んだ。

    自分が「いい人」であるとは思っていないが、職場の「いい人」が「ずるい人」によって利用されたり、仕事を丸投げされている姿を見ていると腹立たしくさえ思う。
    多くの謙介が、輝く世の中になってほしいなぁ・・・なんてふと思ってしまった。

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    2012/08/01 21:56

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