「僕と彼の彼女達」 公演情報 「僕と彼の彼女達」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.4
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★

    優しい仕上がりで
    必要以上の修羅場としてなかったのは見る側としてはよかった。面白かった。

    ネタバレBOX

    兄貴(と言っても実際には出てこずに、女性にモテル設定はある)が話に出てしくる程の魅力があるように感じられなかったり(まあ、実際出てきてないのである意味仕方ない部分はあるのだが)、家族間の問題部分での関係性のために、次女のキャラ位置付け(と言うか設定説明か?)をもう少し描いてもよかったのでは。
  • 満足度★★★★

    心優しき人たちに幸あれ!
    あるお土産屋さんの跡取り「謙介」その姉「真奈美」そして妹「この実」。
    3人には、「ショージ」という兄がいる。
    4人はある日、店で集まる予定だったが、「ショージ」が来ない。
    代わりに、女性がぞろぞろとやってきた、「ショージ」を探しに。

    「ショージ」の元妻「香」、香の前後でショージと付き合っていた「清子」、香と清子とショージの相談相手「竹子」。
    店にしょっちゅうやってくる若い女「佐藤」。
    そして、謙介と商売上の付き合いがある「西牟田」、店の職人「三千代」までショージと付き合っていたという。

    女たちは、自分がショージの彼女であると公言し、相手を牽制し始める。
    謙介達は、困ってしまうが、どういうわけか女たちに巻き込まれてしまう。

    でも、結局、ショージの居場所は、ある女性の家でいたことが発覚し・・・・

    ネタバレBOX

    ここのところ、ドラマとか映画で恋愛のドロドロしたものとか、見ていたので、ゲンナリする部分もあった。
    特に「佐藤」に関しては、理解不能で、同じ女性としても鬱陶しいなぁ・・・・と思った。
    逆に「西牟田」などは、今の自分を表しているかのようで、将来のこと、結婚のこと、仕事のことに悩む姿には大いに共感できた。
    最終的に、ショージは、竹子の家に居て、竹子と入籍するのだが、末期のガンで余名わずかとなっていた。

    女を引き寄せるような男「ショージ」に対して、特に何の感情もわかないが、彼が最後に「竹子」を選んだことは何となく理解できた。
    恋愛のドロドロしたものなんて、なに1つ経験のない私だが、少なくとも、「相手を思いやる」気持ちだけは重要だと気づかされた。

    最後に、やはりこの作品、謙介役の尾方さんが格好よかった。
    とても優しくて、でも不器用で、それでも一生懸命な謙介は爽やかな尾方さんだからこそハマリ役だったと思う。
    ラスト、謙介がみんなに怒鳴るシーンがあったが、「いい人」は常に、誰かのワガママや要望を聞き、受け止めていると思う。それがいっぱいいっぱいになって、どうしても耐えられなくなった時の姿と感じたが、仕事に行っても生活していても、どこにでもあるその風景が自分にとって胸が傷んだ。

    自分が「いい人」であるとは思っていないが、職場の「いい人」が「ずるい人」によって利用されたり、仕事を丸投げされている姿を見ていると腹立たしくさえ思う。
    多くの謙介が、輝く世の中になってほしいなぁ・・・なんてふと思ってしまった。
  • 満足度★★★

    お土産屋さん
    国内旅行の好きな私は,お土産屋さんが舞台と思うと,色々想像できて楽しかったです。役者さんは皆さんうまくて,観ていて安心できました。
    御人形が幸せを運ぶ..というのも実際ありそうな話ですね。
    観ていて途中から引っかかったのは・・・

    ネタバレBOX

    彼氏が不治の病になったときに,家族の人に黙っていていいのだろうかということでした.彼に家族に迷惑をかけたくないと口止めされていたとしてもです。目の前にいる家族になかなか話さず,ダイヤの指輪に対しては結構喜んだり...なんだかそこのところがあれあれみたいになり、最後の着地に失敗して今一ほのぼのできませんでした。私だけかもしれませんが。
  • 満足度★★

    話の流れは面白いのですが
    どうも、今まで拝見したヒロセさんの作品の中では、まだかなり推敲が必要な未完成さを感じました。

    謙介の兄、庄司が、終始一貫、作者の造型した架空人物の域を出ず、そのせいで、庄司を取り巻く女性たちの台詞が、空虚に聞えて仕方がありませんでした。

    主人公の謙介役、尾方さんと、この店の従業員役の女優さんが、とても素敵な演技をなさっていたので、もっと作品にリアルさがあれば、ずっと感動的な舞台になったかもしれないと、惜しまれます。

    ここで愚痴っても詮無いことですが、後ろのカップルが、楽しくご観劇だったのはいいのですが、出演者以上に、おしゃべりをされて、まるで茶の間でドリフでも観ているかのように、「えー、そうなっちゃうの?」とか、「あら、捨てちゃうの?まずくない?」とか、一々、舞台の進行に感想や驚きを露呈されるので、客席環境が最悪だったこともあり、酷暑の中、わざわざ観に行くことはなかったなと後悔しました。
    開幕前のお二人の会話から推察すると、このカップルは、関係者のお知り合いのようでしたので、折あらば、生の舞台を観ている時は、観客は私語は慎むように、お伝え頂けると幸いです。

    ネタバレBOX

    謙介の兄の元妻と、その友人が登場するまでは、なかなか面白く舞台は進んでいて、あー、やっぱりヒロセさんは作劇がうまいななどと呑気に観ていられたのです。

    ところが、謙介の兄、庄司を慕う女が次々立ち現れて、「私が庄司の恋人」と覇権争いをする段になると、突然、芝居が陳腐なものになりました。

    庄司の最後の恋人が誰なのか、彼女が登場した途端、読めてしまいましたし、シンデレラのガラスの靴のように、婚約指輪をはめて、ピッタリの女性を彼の恋人と認定しようだなんて、ファンタジーとか不条理劇ならいざ知らず、橋田さんのワタ鬼みたいな雰囲気のこの手の芝居では、白けるばかりです。
    だいたい、指輪なんて、同じサイズの人はたくさんいるでしょうに…。(ちなみに、私の母の指輪を叔母達に形見分けした時、ほとんど誰もサイズ直しする必要がありませんでした。あの指輪がピッタリな人間が、7人中2人だけという設定は、あまりにも芝居じみて感じます。)

    初めから、もっと徹底したドタバタコメディなら、こういう設定もありですが、途中まで、人情喜劇風に進むので、リアルな筋立てと不協和音を起こしたように感じられました。

    舞台に登場しない人物は、役者の演技力で、味付けはされないので、よっぽど作者が血肉を通う描き方をしなければ、魅力的な人物にはなりえません。
    庄司の魅力は、この作品の一番主軸になる部分なので、もう少し、熟考して、庄司という人間に、命を吹き込んで頂きたかったなと思いました。

    楽日だというのに、遠藤さんが、庄司の名前を間違えたのも、如何なものかと思いました。

    全体的に、作者にも、キャストにも、庄司への愛が少なかったような印象でした。(それが証拠に、あれだけ、何ヶ月も行方不明の庄司を恋しくて仕方なかった筈の元恋人達が、最後の彼女に、「彼は末期癌で余命幾許もない」と聞かされても、誰一人、彼の身を案じないんですから。あれには、大変驚きましたが、もっと驚いたのは、後ろでさんざん感想述べてた男性が、この件には全く突っ込み入れなかったこと。たぶん、御同好には楽しめるお芝居なんだと思いました。)
  • 満足度★★★★★

    魅力的な人間群像・・・この中に自分もいる?!
    リズミカルに流れてゆく会話がとても自然で、心地よく聞いているうちに、
    すっかり自分もこの家族の一員になってしまったかのような錯覚に陥り、
    気がつくと親身にここに起きているトラブルの解決に乗り出していました。

    舞台の設定や兄弟姉妹の繋がりがとても懐かしく、親しみを感じ、

    この部屋に集まる様々な事情を抱えた女性たちも
    とても生き生きと魅力的に描かれているので、
    あっという間に感情移入してしまい、
    心の中でいろいろな登場人物を応援していました。

    舞台に乗らない人物にまで、肩入れしてしまう始末!

    素晴らしい脚本と、それを表現された俳優の皆様に心から拍手を贈ります!

    どこの家庭にも、人に話せぬミラクルミステリーがある。

    それにしても、この家庭に起きたミラクルは
    なんて不思議で、優しくて、健気で、胸を打たれたことでしょう!

    人間ってやっぱり、魅力的で美しい存在ですね。
     
    素敵なストーリーをありがとうございました。


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