満足度★★★★
心優しき人たちに幸あれ!
あるお土産屋さんの跡取り「謙介」その姉「真奈美」そして妹「この実」。
3人には、「ショージ」という兄がいる。
4人はある日、店で集まる予定だったが、「ショージ」が来ない。
代わりに、女性がぞろぞろとやってきた、「ショージ」を探しに。
「ショージ」の元妻「香」、香の前後でショージと付き合っていた「清子」、香と清子とショージの相談相手「竹子」。
店にしょっちゅうやってくる若い女「佐藤」。
そして、謙介と商売上の付き合いがある「西牟田」、店の職人「三千代」までショージと付き合っていたという。
女たちは、自分がショージの彼女であると公言し、相手を牽制し始める。
謙介達は、困ってしまうが、どういうわけか女たちに巻き込まれてしまう。
でも、結局、ショージの居場所は、ある女性の家でいたことが発覚し・・・・
満足度★★★
お土産屋さん
国内旅行の好きな私は,お土産屋さんが舞台と思うと,色々想像できて楽しかったです。役者さんは皆さんうまくて,観ていて安心できました。
御人形が幸せを運ぶ..というのも実際ありそうな話ですね。
観ていて途中から引っかかったのは・・・
満足度★★
話の流れは面白いのですが
どうも、今まで拝見したヒロセさんの作品の中では、まだかなり推敲が必要な未完成さを感じました。
謙介の兄、庄司が、終始一貫、作者の造型した架空人物の域を出ず、そのせいで、庄司を取り巻く女性たちの台詞が、空虚に聞えて仕方がありませんでした。
主人公の謙介役、尾方さんと、この店の従業員役の女優さんが、とても素敵な演技をなさっていたので、もっと作品にリアルさがあれば、ずっと感動的な舞台になったかもしれないと、惜しまれます。
ここで愚痴っても詮無いことですが、後ろのカップルが、楽しくご観劇だったのはいいのですが、出演者以上に、おしゃべりをされて、まるで茶の間でドリフでも観ているかのように、「えー、そうなっちゃうの?」とか、「あら、捨てちゃうの?まずくない?」とか、一々、舞台の進行に感想や驚きを露呈されるので、客席環境が最悪だったこともあり、酷暑の中、わざわざ観に行くことはなかったなと後悔しました。
開幕前のお二人の会話から推察すると、このカップルは、関係者のお知り合いのようでしたので、折あらば、生の舞台を観ている時は、観客は私語は慎むように、お伝え頂けると幸いです。
満足度★★★★★
魅力的な人間群像・・・この中に自分もいる?!
リズミカルに流れてゆく会話がとても自然で、心地よく聞いているうちに、
すっかり自分もこの家族の一員になってしまったかのような錯覚に陥り、
気がつくと親身にここに起きているトラブルの解決に乗り出していました。
舞台の設定や兄弟姉妹の繋がりがとても懐かしく、親しみを感じ、
この部屋に集まる様々な事情を抱えた女性たちも
とても生き生きと魅力的に描かれているので、
あっという間に感情移入してしまい、
心の中でいろいろな登場人物を応援していました。
舞台に乗らない人物にまで、肩入れしてしまう始末!
素晴らしい脚本と、それを表現された俳優の皆様に心から拍手を贈ります!
どこの家庭にも、人に話せぬミラクルミステリーがある。
それにしても、この家庭に起きたミラクルは
なんて不思議で、優しくて、健気で、胸を打たれたことでしょう!
人間ってやっぱり、魅力的で美しい存在ですね。
素敵なストーリーをありがとうございました。