満足度★★★★
上手い
セクシャルマイノリティーと被災者の置かれた位置を重ねつつ、実際には父を登場させずに父的なものとの葛藤を描く所など実に上手い。また個々の役者の役作りがとても丁寧で好感を持った。
演出面では、机と椅子が倒れているシーンと通常使う状態との差だけで、被災地の根こそぎ状態を象徴していて、さりげないが渋い演出である。科白の中にもさりげないが、実に深く被害の実態、心の傷の深さをあらわしているものがあって、感心した。
ひとつだけ、自分の得ている情報とは異なる科白があった。内容的には、被災地での放射能の影響について、心配する人達の言っていることがデマだと決めつけていた。
然しながらIAEA、WHO、ICRPの言っていることが嘘ですね。