満足度★★★★
蓬莱さんのセリフ、問いかけるものは、いちいち凄い。そして、終始、静かで少し重いものが残った。
郊外の人気有名レストランに、また一人、新たなコックが加わることになった。
しかし、そこで見たものは、外から見たイメージとは異なるものだった。
地味でも本当に「おいしいものをお客様に提供する」という、これまで当たり前と考えていたことに、疑問符が投げかけられる。
料理の値段は適当に決められ、毎日の特別メニューは、味ではなく、見た目のインパクトや派手さが重視される。
本当においしいものは何なのか。
客は、何を求めてここに来るのか。
矛盾や問題を突き付ける蓬莱さんのセリフは、重く、いちいち納得、考えさせられてしまいます。
やさぐれた感じの仲村トオルさんの静かな迫力、
こちらも静かで独特の雰囲気のYOUさん、
江守徹さんは、終始穏やかに語る。死別した妻のスープを再現しようと色々試すのですが…。
いつもはおっとりした感じの柄本佑さんは、ひとり、一番普通の常識人を演じる。
ベテランぞろいの面子も面白く、見た後、何か、ずしりとしたものが残された気がしました。