満足度★★★★
耳に残る「声」の力
小さい頃、
初めて声が好きという理由でファンになったのが、緒方恵美さんだった。
もう、20年も前のことになる。
緒方さんの芝居は、とても繊細だ。
昔の青さの残る演技もとても好きだけれど、
今は、もっと。
その今の「生」のお芝居を観たいな、と思い、当日券に駆け込んだ。
「朗読劇」と思って足を運んだが、
それは朗読劇ではなく、「声の芝居」だった。
声にも表情がある。
性別がある。
年齢がある。
たった3人の舞台の上に、
入れ替わり立ち替わり、大勢の人物が顔を出す。
男の人の時は、男の顔に、
女の人の時は、女の顔に、
子どもの時は、子どもの顔に、
くるくると変わる3人の表情に魅入ってしまった。
役者さんの持つ思い。
声の持つ力。
それを、目の当たりにできて、とてもとても感動した。
20年を経て、改めて惚れなおしました。