平成演劇デモクラシー ~高校生文明開化の乱~ 公演情報 平成演劇デモクラシー実行委員会「平成演劇デモクラシー ~高校生文明開化の乱~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    堪能!
    昨年5月のギロッポンズルヒーファイナル公演を観ることが叶わなかった自分としては、待ちに待った公演。しかも、全国大会で素晴らしい作品を上演した清泉さんや、「あゆみ」を演じるせたそーさんも非常に楽しみであった。

     まず第一に、高校演劇の末端にに携わる人間として、高校生だけで、しかも有料で演劇フェスティバルを開催した実行委員会の皆様に敬意を表したい。おそらく、相当なご苦労をされたと感じるが高校演劇界に一石を投じた貴重な企画だったと思う。自分もいずれ、地元の茨城でこういうフェスティバルを是非開催したいと思う。まあ、茨城の演劇事情から有料は無理そうですが・・・

     会場はほぼ満席。直前に1校が出演キャンセルしたり、ドリンクバーが使えなくなったりと、結構トラブルもあったみたいです。主宰側の責任とは思いませんが、有料公演である以上、もうちょい制作面がきちっとしてた方がよかったかな、とも感じた。

    作品の細かい感想はネタバレBOXにて述べるが、非常に満足できた。演目も高校生の葛藤を描いたもの、新しい表現技法を持った既成もの、暗黒舞踏(笑)とバラエティに富んでいた。上演順も妥当と感じた。参加者のみなさんの今後の活動が楽しみ。お疲れ様でした。

    ネタバレBOX

    「もんたげ」

     非常に高校生らしい作品。等身大のメッセージをストレートにぶつけてくる。
    2人芝居だが、演技は予想通りかなり達者。特に女2の方は多数の役を瞬時に切り替えて演じ分けていた。お見事。小道具の使い方も巧み。
     一方で、ちょっと表現がストレートすぎるかと感じる部分もあった。もうちょい遊びの要素もあってよかったかなー、と。

    「せたそーのあゆみ2」

     柴幸男さんの既成台本「あゆみ」から一部分を抽出して上演したらしい。
    役者全員で同一人物を演じるという特殊な演出技法で、引き込まれるものが
    あった。役者の技量も必要な 作品だと思いますが、よく表現できていました。一方で、少し淡々としすぎてるなあと感じたのだが、これは観る側の好みかもしれないです。そういう芝居っちゃあそういう芝居だし。

    「ノルウェイの森森3D」

     破壊神登場。いきなり白塗り、奇抜なダンス、下ネタと、高校演劇の要素0で幕を開ける。初見の人はドン引きするんじゃないかと思ったが、会場は爆笑の渦。

     まず、無軌道かつ無茶苦茶とも思える作品だが、抑えるべきところはきちんと抑えてその上で遊んでいると感じた。破綻することなく一気に30分で魅せ、かつ完結させる技量は流石の一言。「ミュージカル」と聞いてちょっと不安だったがまったく問題なく楽しめた。演者の歌がとてもうまい。特に三輪さんは「地獄」でユダをやっていたとは思えないくらい可愛らしい。
     初めて見る役者さんも個性があり、技術もちゃんとしていて穴がない。
     短編でも十分堪能できたが、長編作品も見たいと感じました。

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    2012/03/21 08:21

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