平成演劇デモクラシー ~高校生文明開化の乱~ 公演情報 平成演劇デモクラシー ~高校生文明開化の乱~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★★

    なんて素敵にバーレスク
    大六本木帝国歌劇団「ノルウェイの森森3D」馬鹿馬鹿しい毒々しい華々しい、そして、たのしい。そんなちゃんとしたバーレスク、ベテランのそろったプロの舞台でもなかなかできるものではありません。なおかつ歌い踊ることもきちんとしているなんてことが10代の子たちにされたら立つ瀬のない人たちがたくさん出てしまいます。内緒にしておきましょう。世をはかなんでしまう人が出るかもしれませんから。

    このあと是非とも戸川純とJ・A・シーザーにお礼参りを。

    ネタバレBOX

    トークショーで、もんたげとせたそーが六本木高校と一緒にやりたかったので参加したと言っていたのが印象深く、「六本木少女地獄」が東京都の高校演劇部に与えた衝撃を推し測ることができましょう。
    ところで、フェスティバルは少なくとも3回やれば伝説から通説になるので、またやってほしいもの。
  • 満足度★★★★

    高校演劇の可能性

    この公演は今までの高校演劇の概念を取っ払ってくれた。
    まずライブハウスという特異な狭い場所で行うこと。そこで夜に公演を行うこと。それを生徒だけで行うこと。
    高校演劇より小劇場演劇である。

    一番脅威を感じたのはそれをやりとおす実行力である。高校演劇はこれくらい自由でないと。しかし残念ながらこの革命家たちは卒業してしまう。この意思を未来まで託して欲しい。

    ネタバレBOX


    まず最初にビビったのは、一般客の自分を会場係が行く手を阻んだことである。なんだか心を鷲掴みにされてしまった。


    中に入ってみるとそのままライブハウス。黒幕や舞台装置は一切なく、潔さが感じられた。ただひとつ残念なのは椅子の高さに差がなく、後方の席がとても見にくかった。平台等で高さをつけるか、前のほうをゴザ席にするか、舞台の高さを上げるなりの工夫が欲しかった。それがあれば100点満点だった。

    芝居は三者三様で面白かった。もんたげは青春高校演劇正統派、せたそーは最新演劇、そして第六本木帝国歌劇団は今まで観たことのない馬鹿さ加減だった。

    もんたげの二人の役者は十分に巧く、それもあって脚本が役不足に感じられた。高校三年生にしかだせない、甘酸っぱいやら苦いやら色んな思いの旨みが充分に乗っていて、清々しかった。

    せたそーのあゆみはあゆみをやりたい事は伝わってきたが、あゆみを通して何をしたいのか、どんなあゆみを作りたいのか、そういったオリジナリティに欠けていた気もする。しかしこの難しい演出をやりとげた事にまず拍手。

    第六本木帝国歌劇団は度肝を抜かれた。高校生にここまで馬鹿な事を出来る奴がいたのかと。チャーリーズエンジェルたちは美人なのに、舞台の上では笑いの権化でしかない。その歌唱力でさえ笑いに変換されてしまう。全国の高校生がこの様を観れたなら、きっと高校演劇事情は変わると思う。強いていうなれば他の二校に比べ台詞が聞き取りづらかった(他のが聞き取りやすすぎた)。しかしそんなことはどうでもいい。


    とにかくとても密な2時間半だった。
    これから先、このような公演が発展する事を願う。
  • 満足度★★★★★

    最高の高校卒業ライブでした。
    もんたげはすっごく正統派で力もあり安心して観られました。
    せたそーは挑戦している姿勢が真摯で これからも何度も繰り返してやっていけばその先が見えてくると思いました。
    六本木はなんせ パワーがすごく1人1人のバックグラウンドが後光のごとく輝いてました。
    観れてよかったです。ありがとう。

  • 満足度★★★★★

    堪能!
    昨年5月のギロッポンズルヒーファイナル公演を観ることが叶わなかった自分としては、待ちに待った公演。しかも、全国大会で素晴らしい作品を上演した清泉さんや、「あゆみ」を演じるせたそーさんも非常に楽しみであった。

     まず第一に、高校演劇の末端にに携わる人間として、高校生だけで、しかも有料で演劇フェスティバルを開催した実行委員会の皆様に敬意を表したい。おそらく、相当なご苦労をされたと感じるが高校演劇界に一石を投じた貴重な企画だったと思う。自分もいずれ、地元の茨城でこういうフェスティバルを是非開催したいと思う。まあ、茨城の演劇事情から有料は無理そうですが・・・

     会場はほぼ満席。直前に1校が出演キャンセルしたり、ドリンクバーが使えなくなったりと、結構トラブルもあったみたいです。主宰側の責任とは思いませんが、有料公演である以上、もうちょい制作面がきちっとしてた方がよかったかな、とも感じた。

    作品の細かい感想はネタバレBOXにて述べるが、非常に満足できた。演目も高校生の葛藤を描いたもの、新しい表現技法を持った既成もの、暗黒舞踏(笑)とバラエティに富んでいた。上演順も妥当と感じた。参加者のみなさんの今後の活動が楽しみ。お疲れ様でした。

    ネタバレBOX

    「もんたげ」

     非常に高校生らしい作品。等身大のメッセージをストレートにぶつけてくる。
    2人芝居だが、演技は予想通りかなり達者。特に女2の方は多数の役を瞬時に切り替えて演じ分けていた。お見事。小道具の使い方も巧み。
     一方で、ちょっと表現がストレートすぎるかと感じる部分もあった。もうちょい遊びの要素もあってよかったかなー、と。

    「せたそーのあゆみ2」

     柴幸男さんの既成台本「あゆみ」から一部分を抽出して上演したらしい。
    役者全員で同一人物を演じるという特殊な演出技法で、引き込まれるものが
    あった。役者の技量も必要な 作品だと思いますが、よく表現できていました。一方で、少し淡々としすぎてるなあと感じたのだが、これは観る側の好みかもしれないです。そういう芝居っちゃあそういう芝居だし。

    「ノルウェイの森森3D」

     破壊神登場。いきなり白塗り、奇抜なダンス、下ネタと、高校演劇の要素0で幕を開ける。初見の人はドン引きするんじゃないかと思ったが、会場は爆笑の渦。

     まず、無軌道かつ無茶苦茶とも思える作品だが、抑えるべきところはきちんと抑えてその上で遊んでいると感じた。破綻することなく一気に30分で魅せ、かつ完結させる技量は流石の一言。「ミュージカル」と聞いてちょっと不安だったがまったく問題なく楽しめた。演者の歌がとてもうまい。特に三輪さんは「地獄」でユダをやっていたとは思えないくらい可愛らしい。
     初めて見る役者さんも個性があり、技術もちゃんとしていて穴がない。
     短編でも十分堪能できたが、長編作品も見たいと感じました。
  • 満足度★★★★★

    未来の天才たちに乾杯
    とにかくレベルの高さに驚きました。
    しっかりと高校演劇フェスの流れを組みながらも、しっかりそれをぶち壊しているギロッポンの制作力もさることながら、twitterを利用しての情宣など新しいというか高校生らしさも加えているところがすごいというか、新しい演劇の風を感じた。
    3つの天才たちのお芝居。
    ここで終わらすのがもったいない!
    ぜひ未来の演劇を支える劇団がここから出て欲しいなあと思った。
    3作品の感想はネタバレで

    ネタバレBOX

    ◎もんたげ
    THE高校演劇といった感じ。高校生の少女のところに少女がやってくる。高校生の心の葛藤を責める少女。そして徐々に自分のアイデンティティを作っていく少女。少女は未来から来た少女だった。
    女2人芝居だが、それぞれの役者の感情表現がきれい。飽きずに見れました。特に、未来からの女をやった髪の短い女の子はレベルが高い。
    葛藤を直球で表すのは良いが、それがちょっとクサくなってしまったのは残念。演技のレベルが高いから直球のストレートな現代劇(会話激)でも十分魅せられると思った。でも、高校生の心の動きがじっくり楽しめた。

    ◎せたそー
    柴幸男のあゆみの3人芝居。
    人がコロコロ変わりながら、芝居がグルグルループするところは混乱して面白い。なんだろ?不思議な感覚。
    劇場の狭さが気になりました。あと、全体的に読み込み不足かなあ?と。
    難しい台本ですが、空気感はうまく作れていたと思います。

    ◎大六本木帝国歌劇団
    あなたがたは高校生ですか?
    見事なアングラです。キタナイデス。やりたい放題です。
    あー。これがやりたかったのねw
    そこまでやるか!とりあえず、女どころか人間を捨ててます。
    もう大好きです。これからもがんばってください。

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