満足度★
「いや~、きっついきっつい」
トイレで一緒になった女性の第一声。まさにそのとおり。きつくてイタイ。いまどきこんな出来損ないのアングラ劇みたいなのをやるとは蛮勇がすぎて滑稽だ。おまけに苦悩の表現がみんな一緒。静止から動き始めてだんだん激しくなり、狂気のように苦悩し、うめき、また静かになる。全く同じパターンを3度も繰り返されると、途中席を蹴る人が続出するのも当然だ。私はこの劇はいったいどういう落とし前をつけるつもりなのか興味があったので我慢して最後まで見たが、隣のおじさんが何度も私のほうをちらちらと伺い、(通路側だったので)出たそうにしていたのが気の毒だった。すみません~。終演後、気の無い、しかし温かい拍手が聞こえた。さすが、名にしおう礼儀正しい日本人だ。韓国人演出家に気兼ねしたのだろう。劇の落とし前は予想したとおり、やっぱり何にもないのであった。