サド侯爵夫人 公演情報 世田谷パブリックシアター「サド侯爵夫人」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    女の悪徳
    三島文学は読んだことないけど世界観を垣間見れた気がする。言葉の洪水で疲れてしまった。休憩が2回入ったのは助かる。


    皆、声が魅力的。衣装は会心の出来。

    ネタバレBOX

    サド侯爵夫人・ルネ(蒼井優)…飛んでるサド侯爵の帰りを待つ「貞淑」な女性なんだけど、確かにエロスな意味合いに聞こえる。てかルネもかなり飛んでる。蒼井優の笑顔がやばい。ラストの光のシーンとか。ただ、(一幕~三幕という時間経過に対して)年齢不詳な気がする。

    モントルイユ夫人(白石加代子)…ルネとアンヌの母。一番真人間的。随分丸くなったが、一番タフな女だと思う。

    アンヌ(美波)…ルネの妹。サドとの関係でルネに対抗心を燃やすこともあった。ルネからもアンヌからも好かれるサド侯爵ってどんな人物なのか。衣装がかわいい。

    サン・フォン伯爵夫人(麻実れい)…容貌から発声まで、すごい存在感。一番美しいんじゃないかな。「悪徳」って言葉が輝いてみえた。

    シミアーヌ男爵夫人(神野三鈴)…聖女、のちに修道女へ。序盤のサン・フォン夫人とのやりとりがかわいい。

    モントルイユ夫人家政婦・シャルロット(町田マリー)…サン・フォン夫人の死へ愛情をみせる。燭台を操作する仕草がやはりかわいい。


    「悪徳」とか「正義」とか相反するものが、位置が逆転するような一体となって溶け混むような、そんな印象。薄暗い照明の中、女性たちの口からこぼれる言葉に集中を強いられた。ラスト、修道女になろうとするルネを光が包み込むシーンが美しい。

    とはいえ、彼女らの気持ちを理解するのはなかなか難しい。サドが魔物?といわれたりしてたけど、彼女らも十分魔物だと思う。

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    2012/03/16 00:08

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