満足度★★★★
予想を裏切らぬ美しさと「なにか」
「誰も知らない貴方の部屋」
「貴女」ではなく「貴方」なのがポイントですよね。
覗くに相応しい秘密の部屋「はこぶね」。40平米の2/3が客席で残りが舞台だそうな。狭い舞台にもさらにいろんな工夫がしていって、演者も背筋を伸ばして演技できないくらい狭い。舞台の美術や登場人物の衣装・意匠?は長い時間考えられ磨き抜かれた感漂う。最初のワンシーン見ただけでその完成度に圧倒される。
タニノ氏の妄想世界は魔術的な美しさ!!
青いタイルの部屋は夜の森の如く、白いタイルの部屋は手術室の如く、椅子も机もランプも徹底的に男性器意匠化していますが、生々しいはずなんだけど綺麗だなって思えるし、普通に笑えるし、実はこの妄想世界って誰も知らなくて誰もが知ってる世界何かもしれないって。
動物が出てきますが、ファンタジック。ドイツかロシア民話みたいな感じ、寓話絵本の挿絵殻出てきた感じ。こういう造形ってどういう発想でできるんだろう?
とにかくどこをとっても完成度高く美しい!!これで2500円で本当にいいのかな。面白かった。ただ、あまり「演劇」っぽくないかも。
あと、これからいらっしゃる方、お席を選ぶとき、できれば一番前のお座布団のお席がよいように思います。ただ足は痛いと思いますけど。