満足度★★★★★
渡辺世界と鬼太郎エピソードが見事に融合。可笑しく楽しく哀しい世界。
植物状態の女性(馬渕)が夢見る、
小学校時代のいじめの記憶と悔恨の念。
それは妖怪の仕業か。
そして鬼太郎達はそれを退治できたのか?
渡辺えりさんの作によるストーリー構成が非常にうまい。
単なる夢、幻想の世界ではなく、
幾人もの登場人物たちが鬼太郎の世界とクロスオーバー
しながら展開し、世界が膨らんでいく。
可笑しくも、物悲しい、せつない世界。
独特な世界でありながら、きちんと鬼太郎の
妖怪物語の1エピソードとしても成立しているのに驚いた。
と同時に面白かった!
中川晃教のセリフ回しと歌によって作られる鬼太郎が
当然オリジナルのキャラクターがありながらも
中川色が力強くしっかり出ている。
しかも目玉のおやじ付き。
ヒロインは、私の大好きな馬渕英俚可さんです。
ランドセル姿での強烈ないじめっ子も潔く、
二役では真反対でワイシャツ1枚だけをまとった
夕方の妖怪を妖しく演じる。
広岡由里さんは、
砂かけ婆と、なんと子泣き爺まで演じてます。
さて渡辺えりさんは妖怪を演じて、歌も披露。
さすが、パワフルです。
渡辺世界と鬼太郎エピソードが見事に融合。
可笑しく楽しく哀しい世界。
独自の物語世界の面白さを堪能しました。