ドリームダン第6回 『キサマが地獄に堕ちるまで』 公演情報 散歩道楽「ドリームダン第6回 『キサマが地獄に堕ちるまで』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    めちゃくちゃ面白い
    今回の散歩道楽の公演はものすっごく面白かった。その描写はちょっと不思議な感じなのだけれど、過去と現在を交錯させながらも、序盤と終盤に訪れる風景は原始的でもあり、はたまた、起こりうる未来予想図を想定させ、迷い込んだジャングルの中での妄想劇のようでもあった。ワタクシの大好きな菊池美里が相変わらず素敵だ。ぽわわ~ん・・とした不思議なキャラクターは立ってるだけで、ひどく可笑しみを感じてしまうのだから、やはり凄い。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    ジャングルにいそうな鳥の鳴き声が木霊して響く。朝もやのような霧の風景。その描写はたっぷりと観客を異次元の世界に導く。
    伊達部品廃工跡にやってきた岸和田(郷志郎)。彼は殺された工場長・伊達(久我真希人)の復讐をする為に野呂覚(安東圭吾)を探していた。一方でかつての事務員・山口薫(菊池美里)は今は野呂夫人に収まり、夫の野呂は病に臥せってはいたが、この廃工跡で暮らしていた。そして岸和田は野呂を見つけると戦いを挑む。

    格闘しながら過去の情景にフラッシュバックする。そこはかつて賑やかで活気溢れる部品工場。いわゆる下町風情の緩やかで人情味帯びた人間臭さが存在する。そこでやけにエロ可愛い喪服の女・森美月(笹峰愛)に伊達や片桐(立浪伸一)らが関わった事で、伊達が殺されるに至るのだが、美月は誰とでも寝る女で、まるで寄生虫のように男を利用しながら、利用価値が無くなった伊達を殺してしまうのだった。

    そんな事情を知らぬ岸和田は死んだ伊達の近くでナイフを持った野呂を犯人と決め付け、追うことになる。違う!と言いながら逃げる野呂。かくして岸和田は「キサマが地獄に堕ちるまで」野呂を追い続けることになるのだが、現在、過去、そして現在、と描写しながら、終盤では現在と過去の交錯、つまり登場人物をダブルに配置させる巧妙さが秀逸だった。

    そして合間に、コミカルな情景をたっぷりと投入し、笑いに溢れ楽しかった。ターザンになった二人は、これからの未来に起こりうる風景を予想させ、ファンタジーな絵図も想像することが出来た。五代雪之の丞の登場はただただコメディなのだけれど、これに絡む菊池の表情が楽しい。

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    2011/09/08 12:30

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