コントローラー 公演情報 北京蝶々「コントローラー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    帯金の力、帯金を支える力、追い込む力
    PCをゲートウェイにして展開される二つの世界、底から浮かび上がってくる人間の根源的や欲望、役者の力が二つの世界を見事にひとつの世界として表現したことで個々の登場人物が抱えるものが見事に浮かび上がっていました。

    役者では帯金ゆかりの演技が秀逸・・・、ひとつの小さな動作や台詞にしっかりと彼女が観ている色や感じている重さを観客に伝えていました。鈴木麻美の狂気も心に残る演技で・・・。でもその背景で二人に絶妙なトスをあげ続けたバイプレイヤーたちの演技が光った舞台でもありました。

    絶妙の塩加減のペペロンチーノを想起させるような出来・・・、12月にアナザーバージョンがあるそうで、これも観たくなりました。

    ネタバレBOX

    支配願望や自堕落といった性格的破壊の背景を、小難しい理屈なしに感覚で伝えていく・・・。それは単に演技力とかいう以上に、演技の力や演出的なバランス感覚が問われる世界だと思うのですが、それが出来る力が北京蝶々には十分備わっているということだと思います。

    終盤、まさにそれらを浮かび上がらせる帯金・鈴木の会話には見ごたえがありました。相乗効果のように帯金・鈴木双方の闇が共鳴しながら沸き立ってくる感じ・・・。またそれは作・演出の大塩の面目躍如といった場面でもありました。

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    2007/11/24 09:17

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