「13日間の罪と罰」 公演情報 劇団アニマル王子「「13日間の罪と罰」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    タッチは軽い
    原案が「罪と罰」だからもっと重厚でかつ壮大な物語だと勝手に決め込んでいたワタクシはタッチの軽さに唖然!どちらかというとコメディタッチなのだがやり投げ的な笑いで観客の心を掴むには至らず。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    東都大学主席のルカを主軸にルカ自身が犯した罪を悔い改めるまでの物語。
    まずルカのキャラクターに河合優が合っていない。河合はどちらかというと可愛いアニメチックな顔立ちだから、ルカという主席で聡明なキャラクターには涼しい顔の役者が似合う。その点で大きく違和感があって物語の中に入れなかった。

    またセリフに頼りすぎるせいか、セリフの高低がなく単調で、その上、間の取り方が充分でない為にセリフ自体が聞き取り辛くなる嫌いもあり、演技力がイマイチのように感じた。また、それらのせいで笑いの部分でもスベッていた。だから全体的にコメディとシリアスな部分がごちゃごちゃになってまとまりがなかったように感じてしまう。

    演技面では金貸しの老婆役を演じた曽谷郁実が素晴らしい。また独特の悪魔的なオーラをしっかり演じた佐竹海莉の存在も見逃せない。立ち姿といいセリフの吐き出す間隔といい、凄みといい充分に魅せた。思えば彼女を知ったのはアニマル王子の舞台だったが、俳協の劇団員なので基礎はしっかり鍛えてるのだろうと察する。

    公演時間2時間30分の間に休憩があるが休憩を過ぎた頃まで、なぜ1930年代と古代を交錯させなければならなかったか?が理解出来なかったが、終盤でやっとこさ理解できる。それまでになんと長いことよ。笑
     
    日本のジャンヌダルクと持てはやされて革命の夢を見ながら人々の生活を作り上げるはずだったが、帝都の内戦状態を引き起こしただけだったルカ。キャストらは頑張っていたが、舞台という総合芸術はそれだけでは駄目だ。ごちゃごちゃ感を一掃し演者の基礎をたたき上げてから再チャレンジして欲しい。たぶん、アニマル王子としては今回の舞台は実験的な要素もあったのかもしれない。確か、ダンス的な描写は初めてじゃあないかしら。全体的に迫力もなかった。

    個人的にウケタのは「生まれる~~」部分。笑

    0

    2011/06/17 18:40

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大