満足度★★★
人形劇というより、一人芝居
R-15指定 人形劇と銘打っているだけあり、
ほのぼのとした人形劇ではありません。
また浄瑠璃とも違います。
抽象的で幾何学的な人形が怪しく生々しい。
びっくりした。
木を彫って?作ったらしい人形は非常に柔かく見え、
芸術的であった。
しかし、これは人形劇というよりも、平 常 タイラジョーという人の
一人芝居なのである。
イメージとしては「いっこく堂」のステージを見ている感覚に近い。
そういう意味では、戯曲はしっかりとしているので
話に見応えはあるのだが
「え?彼自身が美少年?」、そう、タイラジョー氏の素顔に興味が
なければ、全く持って、魅力がない。
特に官能的な作品だけども、決して色気のあるタイプではない
タイラジョー氏が自分に酔いしれているかのように
見える芝居の構成は、正直、水があわなかった。
彼自身のテクニックは、素晴らしい。
しかし彼自身のキャラは、ステージで前面に出るのは
どうかと。ビジュアル面、センス面においても。
それでも、人気のこの公演。
なんと来年は博品館で上演とか。
細やかな動きの優雅さを堪能する、人形劇を
博品館のような中劇場で。
やっぱり人形は脇役で、彼自身が主役なんだろう。
個人的な感想として、それでは一巡したら飽きられるだろう。